「お金のムダづかいが多い人は、スーパーでの買い物のしかたに共通点がある」と、家計再生コンサルタントの横山光昭さん。実際、家計相談に訪れた夫婦を調査したところ、3つの共通点が見えてきたそうです。
“お金が貯まらない”家庭の3条件
私が経営するマイエフピーは、私以外にも複数のファイナンシャルプランナーが所属しており、累計2万4000件の家計相談を行っています。
その家計相談に訪れた夫婦にアンケートをとったところ、月々の食費を使い過ぎている人は、スーパーマーケットの使い方に、次の3つの共通点があることがわかりました。
1.毎日スーパーに足を運んでいる 毎日スーパーに行くと、日々異なる食材の値段をチェックでき、最も安い日に買えるメリットがあるように思えます。しかし、スーパーに行く回数が多いと、「あれも美味しそう」「これも食べたい」と思う機会が増え、ムダづかいをしやすくなります。そのデメリットがメリットをかき消してしまうのです。
2.宅配スーパーで予定外のものを買い過ぎる ありとあらゆる食材を届けてもらえる宅配スーパーは非常に便利。ですが、実店舗で買うよりも商品の値段が高いことが多く、割高になります。ネット通販にありがちな衝動買いをすることも。「3000円以上買うと送料無料」にしようとして、予定外のものを買い過ぎる傾向もあります。
3.夕食の献立の計画性がなく、いつも当日決める 「今日は何食べたい」「魚がいいね」というように、日々、夕食の献立を考えるケースも、お金が貯まらない夫婦の特徴。メニューに必要な食材を買うために、毎日スーパーに足を運ぶことになります。さらに、そのメニューにしか使えない食材を買うので、食材をムダにしがちです。
週1〜2回行くだけの人もココは注意!
逆に言えば、3つの共通点に当てはまらない行動を取れば、スーパーでのムダづかいが減り、家計管理が上手になります。具体的には次のポイントを心がけると良いでしょう。
1.スーパーに行くのを週1~2回に抑える スーパーに行く回数を減らせば、あれこれ買いたくなる誘惑が減り、ムダづかいが抑えられます。コストコのような、ロットの大きな商品を安く買えるスーパーでまとめ買いをするのも良いでしょう。ただし、本当に食べきれるのかわからない食品を買って、賞味期限ぎれになったり、飽きが来たりすることも多いので、気をつけましょう。
2.1週間の予算を決める 食費を抑えるには、1週間の予算を決めることが大切。横山家の場合では、1週間の食費の予算を1万5000円と決めていて、その中でやり繰りしています。たまに予算オーバーすることもありますが、その場合は翌週の予算を減らしてカバーすれば問題ありません。どれだけ使ったのかわかりやすくするために、食費専用の財布をつくるのがおすすめです。
3.計画的に献立を考える 食材のムダを減らすためには、夕食の献立を計画的に立てることも有効です。1週間程度考えておけば、「玉ねぎは1日目、2日目、5日目の献立に使えるから2袋買っておこう」というように効率よく買い物ができます。
以上の3か条を意識するだけでも、食費がかなり節約できるはずです。
監修/横山光昭 取材・構成/杉山直隆 イラスト/村林タカノブ