スモークサーモンと菜の花のごはん

「ごはんと旅は人をつなぐ。」をテーマに、おいしいごはんや素敵な旅を通じて、人と人を繋ぐ。そんな活動をしている料理家・ダーダこと山田英季さんによる、連載エッセイ。

 

山田さんが「とにかく、今これが食べたい気分」な美味しいレシピを、作っているときの熱量も一緒にお届けします。

#07「見た目も春らしい、スモークサーモンと菜の花のごはん」

最近の僕はというと、鼻はむずむず、目は充血ぎみの花粉症男と化しております。

 

みなさんは、大丈夫でしょうか?

 

花粉症の季節になると少し憂鬱な気持ちになる僕は、気分を上げようと、ペペロンチーノにレモンの皮をすりおろしたり、ちらし寿司にこれでもかと、絹さやとガリをのせてみたり。緑や黄色をたくさん使って、見た目も春らしいごはんを作ります。

 

今回は、その中でも最近はまっているスモークサーモンと菜の花のごはんを紹介します。お弁当にもぴったりなのでぜひ作ってみてください。

 

いざ、料理をはじめようと思っても、憂鬱なのは変わりませんからフライパン1つでことを済ませようと思います。

 

菜の花を茹でる

まずは、フライパンで湯を沸かして、塩をひと振り入れ、菜の花を茹でます。鍋の中で火が入った菜の花は、緑が濃くなって気分が少し上がります。

 

茹でた菜の花を刻む

水けを絞ったら、ザクザク切って……

 

刻んだ菜の花をボウルであえる

塩とオリーブオイルで和えましょう。これにかつお節をのせたら、立派な副菜にもなります。

 

スモークサーモンを炒める

続いて、フライパンの水けを拭きとって、オリーブオイルを温めたら、贅沢ですが、スモークサーモンを入れて、ほぐしながら炒めます。

 

サーモンでもいいんですが、燻製香がたまらないごはんのおかずになるのでここは贅沢に炒めちゃいましょう。

 

ボウルに入れた卵
卵を炒める

炒め終わったら、フライパンの奥に寄せて、手前にオリーブオイルを入れ、溶き卵を流し入れて、ぐるぐると菜箸で混ぜながら、炒り卵を作ります。

 

疲れている時は、溶き卵に砂糖をひとつまみいれると、ふわふわの炒り卵がほんのり甘く仕上がるので、心が和らぎます。

 

そして、仕上げます。

 

スモークサーモンと菜の花のご飯に黒こしょうをかける

炊き立てのごはんに菜の花と炒り卵、スモークサーモンをのせて、黒こしょうをガリガリと挽けば出来上がりです。

 

ここで、さらに欲を出すならば、炊き立てのごはんに、バターとおしょうゆを少し混ぜるとさらにおいしく癒されます。

 

3月の台所三箇条

    • フライパンひとつで簡単においしいごはんを作りましょう
  •  見た目も鮮やかな、黄色や緑の食材をたくさん使う!
  •  疲れている時は、溶き卵に砂糖をひとつまみ

「スモークサーモンと菜の花のごはん」レシピ

スモークサーモンと菜の花のごはん

本日の材料 ふたり分 (調理時間:30分)

・スモークサーモン…80g
・菜の花………………1/3
・卵………………2
・塩……………………少々
・砂糖…………………ひとつまみ
・黒こしょう…………少々
・オリーブオイル……大さじ1
・ごはん………………2膳分

作り方

①フライパンに湯を沸かして塩適量(分量外)を加え、菜の花を塩茹でする。冷水にとって水けを絞り、1㎝幅に切る。
②ボウルに❶と塩、オリーブオイル小さじ1を入れて混ぜる。
③フライパンにオリーブオイル小さじ1を熱し、スモークサーモンを入れて、ほぐしながら炒め、火が通ったら、フライパンの端によせる。
④❸のフライパンに、残りのオリーブオイルを温める。器に卵を割り入れて砂糖を加え溶きほぐし、フライパンに加えて炒り卵を作る。
⑤器にごはんを盛り付け、❷、❹をのせ、黒こしょうを振る。

料理製作・文・写真/山田英季 構成/松崎愛香