「孫は子より可愛い」誰が最初に言ったかわかりませんが、けだし名言ですね。世間のおじいちゃん、おばあちゃんを見ていると、孫というのはそれはもう目に入れても痛くないほどにかわいくてたまらない存在らしいことがよくわかります。
私が大好きなバンド「打首獄門同好会」に、孫の可愛さに勝てない祖父母を痛烈に歌った「まごパワー」という名曲があるのですが、まさに孫のパワーは無限大(対・祖父母限定)。ただでさえ可愛くて甘やかしたくてたまらない孫と、二世帯同居を始めたらどうなってしまうのか…?
夕飯前、孫におやつを与える義母
これは私が、二世帯同居を決意するにあたって、非常に心配していたことの一つでした。一緒に暮らすのだから、子育てだって自分たちの思い通りばかりにはいかないに違いない。孫を多少甘やかしているように見えても、それが祖父母の有難さでもあるのだから、ある程度は我慢しよう。そう覚悟はしていたのですが…
祖父母の甘やかしは、同居嫁の予想の範疇を超えていたのでした。
高価なオモチャなどはさすがに簡単に買い与えることはなかったものの、孫に連れて行ってとねだられれば、公園でも遊園地でもどんどん連れて行く。親が与えた覚えのないお菓子やジュース、普段は買わない食玩(オマケつき…というよりオマケがメインのお菓子)を手にしているのは日常茶飯事。
そんな祖父母に業を煮やし、折に触れて「お菓子はあげすぎないでください」「食玩はオモチャと一緒なので毎回買うのはやめてください」と言い続けていた、忘れもしないある日のことです。
夕飯前に?〇〇〇〇を?3個?
夕方、私が買い物から帰り、夕飯の支度をはじめようとしたところ、ダイニングテーブルで義母に見守られながら、子どもたちが口をもぐもぐさせています。見れば目の前には、ドーナツ屋の紙箱が。
また夕飯前に許可なくおやつを与えて…!という怒りをとりあえず抑え、あえて義母ではなく子どもたちに聞きました。「ドーナツ買ってもらったの?おばあちゃんに?そう…それで何個目?」
返ってきた答えはなんと「3個目!」
夕飯前に?ドーナツを?3個?
あまりの事態に絶句する私に、義母はさすがにバツが悪いのか、こんな言い訳を繰り出してきたのです。