ハイスペックが仇となり、再就職が決まらないケースも
もう一例、3歳と5歳の子どもがいる40代共働きのBさんの夫のケースをご紹介します。
Bさんの夫は、最近まで外資系のメーカーに勤めていました。大変優秀な方でつねに結果を出し続け年収は1500万円超え。Bさんは、夫が高年収ということもあり、子ども2人を小学校から私立に行かせる計画を立てていたようです。
ところが、新型コロナウイルスの影響で夫が勤める会社の業績が悪化。なんと、成績がこれまで良かったにもかかわらず、解雇されてしまいました。
外資系企業は結果を出せば多額の報酬を得られますが、企業業績が悪化したり、結果を出せなければ、即座に解雇になる企業も多いようです。Bさんの夫の会社も結果に対してシビアでした。
Bさんの夫は、これまで仕事一筋で社内外で人付き合いもほとんどなく頼れる人脈がないとのこと。自力で求人情報を集めたり、エージェントから声がかかるようですが、次々と不採用になってしまうそうです。
Bさんの夫は、仕事のスキルは十分で大変優秀です。しかし、ネックになるのが、その「ハイスペック」なところ。コロナ禍の影響で不況の中、ハイスペック人材を雇う余裕がある企業はほぼありません。Bさんの夫いわく、「面接で前職の年収を言うと引かれてしまう…」と言っていました。かといって、大幅に年収がダウンするのは受け入れがたいようで、なかなか再就職が決まらずに苦しんでいる様子でした。
今回は2人の事例を紹介しましたが、共通しているのは、どちらも優秀な方で稼ぐ力があるにもかからず、働く先が見つからないこと。先行き不透明な今の時代、収入が大幅に減る事態は、誰にでも起こる可能性があります。このような事態を想定して、日頃から準備をしておくことが大切です。