家族にキャリアチェンジの理解を得られるコツ

タニタ本社で働く西澤さん。個人事業主になってからも、社員とのやり取りや打ち合わせのためにタニタ本社へ来ることも多い

 

──最近では働く女性やママが転職やキャリアアップをすることも珍しくないですが、異なる環境や新しい挑戦をすることを躊躇い、仕事で守りに入ろうと考える女性もまだまだ多いです。西澤さんは新しい働き方に挑戦されていますが、キャリアチェンジがうまくいくコツなどはありますか?

 

西澤さん:

私は母親としては本当にダメダメなんですが(苦笑)、家族や子どもに相談したり、ありのままを見せるのがいいのかなと思っています。

 

どんな子どもも親のことが大好きで、子どもなりに「親を助けよう」と思っているはずです。忙しいからと子どもとの距離を空けず、「ずっとPCやっててゴメンね。今日この仕事しないとママ大変なんだよ」と頼って、困っている姿を見せていけばいいのかなと思います。そうすると息子も「…洗濯物畳もうか?」なんて言ってくれたり。

 

──母親の働く姿が間近に見られることで、息子さんにも変化があったんですね。

 

西澤さん:

そうですね、家で働く時間が増えたことで、子どもが私を見る目は変わりました。私が数値解析の仕事をしていることで中学生なりにスゴイと思ったのか、「お母さんは難しそうなことをやっている」と友達に話しているみたいです。

 

──働き方は家族にも大きく関わってくることだからこそ、自分がどうしたいのかをしっかり話し合う必要がありますね。

 

西澤さん:

話し合いは大切ですね。私も個人事業主になった当初は領収書の管理や健康保険の切り替えなど失敗の連続でしたが、相談して「巻き込む」のも一案だと思います。反対を押し切っての挑戦で失敗すると「ほら言ったじゃん!」と責められますが、渦中で一緒に考えていけば協力してもらうこともできます。逆説的ですが、そのためには自分がどうしたいかを大事にして、ちゃんと「助けて」を言えることかなと思います。