笑顔が素敵な新山千春さんにインタビュー!

8月7日(金)より『劇場版ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』が全国公開となります。主人公のタイガは、あのウルトラマンタロウの息子ということもあり、幅広い世代から支持を得た人気作の劇場版です。ウルトラマンタロウの登場はもちろんのこと、新世代のウルトラマン“ニュージェネレーションヒーローズ”が勢揃いすることでも注目されています。

 

CHANTO WEBでは、井上祐貴さん演じるタイガに変身する主人公・工藤ヒロユキが所属する民間警備組織E.G.I.S.の女社長・佐々木カナ役の新山千春さんにインタビュー! 和気藹々とした撮影現場の様子や、カナの役作りについて、ウルトラマンの思い出などを語っていただきました。仕事と子育てをする新山さんに、毎日をハッピーに過ごすためのコツも教えてもらいましたよ!

 

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©︎劇場版ウルトラマンタイガ製作委員会

 

—— TVシリーズに引き続き、劇場版でも大活躍するキャラクターですが、オファーがあったときの心境を教えてください。

 

新山さん 

日本を代表する円谷ドラマに出られるなんて、本当にうれしいという気持ちでした。子どもの頃から兄と一緒に観ていたあのウルトラマンに、まさか自分が出演できるとは思っていなかったので、驚きとよろこびが混ざったような感じでした。

 

—— お兄さんと一緒にウルトラマンを楽しんでいたのですね。思い出のウルトラマンはいますか?

 

新山さん 

兄と一緒にTVを観たり、ソフビで遊んだりしていました。当時好きだったウルトラマンをひとつあげるのは難しいですね。毎シリーズ必ず観ていたので、それぞれのウルトラマンを楽しんでいた気がします。1つだけあげるとしたら、今はもう“タイガ”しかいないです!

 

—— 1年関わってきて特別な存在になりましたか?

 

新山さん 

特別ですね。最強の父・タロウというレジェンドの存在があったとしても、タイガそしてヒロユキに対する思いは、カナを通してだけでなく私自身としても思い入れはひとしおです。

 

©︎劇場版ウルトラマンタイガ製作委員会

—— 主人公・工藤ヒロユキを演じる井上さんはどんな方ですか?

 

新山さん 

素直で優しくて協調性があって、最初に会ったときのイメージから変わらないですね。ヒロユキのキャラクターとかぶるところがあるという印象です。スタッフさんの中にも、すっと自分から溶け込んでいく様子を見ていると「いい息子だな」なんて思えるくらい(笑)。お母さんのような目線で一緒にお仕事させていただきました。

 

—— ヒロユキのキャラクターのせいか、井上さんはとても落ち着いたイメージがあります。

 

新山さん 

お芝居をしているとき、インタビューを受けているとき、みんなで現場でお弁当を食べているときなど、井上さんのいろいろな面を見てきましたが、考え方がすごくしっかりしていて、芯があって、とても優しい好青年です。熱血な部分もあるんですよ。

 

©︎劇場版ウルトラマンタイガ製作委員会

 

—— 新山さん演じるカナさんは、会社を立ち上げた女社長。チャキチャキしていていつも元気な印象でした。

 

新山さん 

肝っ玉母さんという感じですよね。E.G.I.S.の場面の印象を色濃く残したいという思いがあって、役作りを考えました。ただ真面目な女社長ではつまらない気がしたので、(市野龍一)監督といろいろ話し合って作り上げたキャラクターです。大変なときも明るい笑顔でいる余裕のある人を意識して演じていました。

 

—— 1話、2話あたりではクールな表情が印象的でした。

 

新山さん 

そうなんです。最初はクールで真面目は雰囲気で行こうという話をしていました。朝早くから夜中までずっと撮影という日があったのですが、ちょうど「お疲れ様です!」というシーンがあり、リハで「おつかれ〜、お先でーす!」って言ってしまったんです。長い撮影がやっと終わって、心から出た「お先でーす」だったんですね(笑)。そうしたら、それいいですね、もらいましょう、ってことになり。やってみたら、すごく好評で。そこからカナさんのキャラクターに笑顔と余裕という要素がプラスされた感じです。

 

—— 戦うときとのギャップがいいですよね。

 

新山さん 

E.G.I.S.のジャケットを着るとクールでかっこよくなる。普段との振り幅を見せることができたのは良かったと思います。アラフォーの余裕を! という感じで演じていました。カナさんのセリフにもあったように「何が起きても動じない、慣れってこわーぃ!」みたいな、ね。アハハハハ。

 

「現場はとにかく楽しかった!」と語る新山さん

—— ほかに演じるときに意識したことはありますか?

 

新山さん 

撮影現場もそうなのですが、E.G.I.S.のシーンでは、私そしてカナさんという存在でみんなの気持ちをほぐしたいと思っていました。例えばE.G.I.S.のシーンでヒロユキが怒られているのを見て「僕もお母さんに怒られたらあんな風になる!」みたいな感じで、子どもたちが楽しんでくれたらおもしろいなって。E.G.I.S.と家庭がリンクするようなシーンになったらと。私も母親の1人なのでおもしろがりながら、演じていましたね。

 

—— お話が新山さん自身のキャラクターにも近い感じですね。

 

新山さん 

確かに。そんな風に言われることが多かったですね。監督に「もっとテンションあげて、盛り上げていいですよ」と言われたときに、「本当に? これ以上やるとコメディになっちゃうけど、いいんですか? やっていいならやっちゃいますけど」とノリノリでアドリブ入れながら演じていました。カナさんは、お金の話になると図々しさがでるところとかすごくおもしろいので、楽しかったです。

 

—— まさに余裕を持って楽しんでいる感じですね。現場でもカナさんのように若手の方を見守っていたのでしょうか?

 

新山さん 

今日は暑いから、アイス食べよう!みたいな感じで、余裕というよりは私とのシーンは「楽しい」「おもしろい」と思ってもらえるような雰囲気になればいいなと思っていました。なので、見守るというより、一緒にワイワイ話しながら笑っている感じですね。私がいると賑やかになると言われるのがうれしかったです。「E.G.I.S.のシーンが早く来ないかなと思っていました」と(井上)祐貴くんと諒太郎(宗谷ホマレ役)くんに言われたのは、すごくうれしかったです。

 

—— 新山さんから見たカナさんの魅力とは?

 

新山さん 

愛情に溢れた方ですね。芯がしっかりしていて、自分を関わった人を幸せにしたいという思いが強くあります。E.G.I.S.の社員を守り、その成長を見守って行く。母親のような愛情をしっかりと与えながら、輪を作っていく女性という印象でした。私は、カナさんみたいな力はないけれど、自分の周りの人がハッピーになってほしいという気持ちはよくわかるし、そこはすごく似ていると思います。家族、娘、友達。自分が大切にしたい人たちが、幸せになれる環境を作れるように、自分が力になれたらという思いはあります。

 

「ヒーローはお父さん」だと教えてくれた新山さん

—— 新山さんはいつも素敵な笑顔で周りを明るくしている印象です。ハッピーに過ごすために心がけていることを教えてください!

 

新山さん 

ネガティブに考えるのは好きじゃないです。「これで済んだならいいじゃない、私ツイてる!」ってくらいに思うようにしています。口癖のように「わたしってツイてる、ツイてる」と言っています。そうすると、気づけば元気になっていて、落ち込むことがないんです。あとお酒ですね。お酒があれば落ち込まないです!

 

—— ということは、次の日に持ち越すことはなさそうですね。共感です!

 

新山さん 

はい。朝起きたら忘れています(笑)。せっかくなら楽しんじゃった方がいいですもんね。

 

—— 新山さんがヒーローに求めることとは?

 

新山さん 

正義の味方であることですね。頼れる存在であり、憧れる存在。誰もが崇拝するくらいの心と強さを兼ね備えた人というイメージです。そう思うと、ずっとずっとみんなのヒーローであり続けるウルトラマンって、すごいですよね。ウルトラマンに出ていても、目の前に来たら「うわっ!」って思ってしまうくらい特別な存在です。

 

—— 新山さんにとってのヒーローは?

 

新山さん 

ウルトラマンのようにかっこいいかどうかはわからないけれど(笑)、私の中ではお父さんですね。すごく大事な人でありずっとヒーローです。

 

新山千春 / 女優・タレント

1981年生まれ。青森県出身。1995年にホリプロタレントスカウトキャラバンで審査員特別賞を受賞しデビュー。テレビドラマ、バラエティ番組、映画、CMなどに出演多数。子育てに役立つ、数々の資格を積極的に取得。

 

取材・文/タナカシノブ