睡眠の質を高めるには、眠るための環境も重要です。とくに気になるのが、枕選び。「枕があわなくて、どれを試してもいまいち」という問題を、長年抱えている人もいるのでは? そこで、アンチエイジング医療を専門とする日比野佐和子先生に、快眠のための寝具選びのポイントを教えていただきました。

 

《取材協力》日比野佐和子先生 日本抗加齢医学会認定専門医、医学博士。Y’sサイエンスクリニック統括院長、大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学特任准教授。基礎研究から最新の美容医療に至るまで幅広く活躍し、テレビ番組でも、わかりやすい解説で好評を博している。

 

市販の枕ではなく、バスタオルを活用

 

「市販の枕で、〝どれを試してもいまいち〟となるのも無理はありません。首の長さや太さ、カーブはひとりひとり違うので、誰にでも快適な枕というのはないんです。どんなに高価な枕でも、万能ではありません。 そこで私がおすすめしているのが、バスタオル枕。バスタオルをたたんで、自分の首に合う高さにして使います。これだけで睡眠の質が上がり、首のシワなども予防できます」

(日比野先生)

 

PIXTA/Epitavi

 

市販の枕を使っている人では、枕が高すぎて不自然な姿勢になっていることが多いのだそう。 高すぎる枕では首の筋肉が緊張し、疲れがとれません。首のシワや二重あごの原因にもなります。反対に、低すぎるのもよくありません。血流が滞って睡眠の質が下がり、翌朝に顔がむくむ原因にもなります。

 

首のカーブを、直立姿勢のときと同じに保てる高さがちょうどのめやす。大判のバスタオルを四つ折り、八つ折りなどにして、自分の首に合うよう調整して使いましょう。 「日によって、首の筋肉のはりかたなども違うので、その日にちょうどよいと感じる高さに調節してくださいね」

(日比野先生)