様々なエネルギー問題が懸念される昨今、「日本中央競馬会(JRA)」の新しい取り組みが注目を集めています。どうやら競馬ならではの“あるもの”を電力に変えるとのことですが、一体どのような発電方法なのでしょうか?

 

“馬ふん発電”っていったい何?

各種報道によると「JRA」は、厩舎から出る“馬ふん”を利用したバイオマス発電を本格的に導入。環境への負担が少ない発電施設として運用されていくそうです。

 

より正確にいえば、“馬ふんなどで汚れた木くず”を燃やして電力を作るという発電方法。バイオマス発電プラントが設置された「栗東トレーニング・センター」の厩舎には約2000頭の競走馬が生活しており、地面には木くずや稲わらといった“馬房敷料”が敷かれています。同センター内で排出される使用済み馬房敷料の量は、1日におよそ55トン。これまではたい肥などに加工してきたそうですが、手間やコストが問題視されていました。

 

しかし今回設置されたバイオマス発電では、発電施設にかかる必要な電力をすべて補えるとのこと。さらに二酸化炭素を吸収した植物を燃やして発電するため、二酸化炭素の増加には繋がらないそうです。厩舎と切っても切れない“馬ふん”に目をつけた、「JRA」ならではの取り組み。今後もクリーンエネルギーの創出に、馬ふんがさらなる注目を集めていくかもしれません。