「重症花粉症」の治療は進化している

 

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重症花粉症は日常生活にも大きな支障をきたすため、適切な治療を行う必要があります。「単なる花粉症」と軽く考えず、症状が辛いときは耳鼻科などを受診することが大切です。 特に重症な方は、花粉が飛散を開始する前に発症を予防することが大切。そのため飛散する2~4週間前頃から、抗アレルギー薬の内服を開始します。 それでも改善しない人は、抗アレルギー薬のみでは症状を抑えることができないケースが多く、免疫や炎症を抑える「ステロイド薬」の飲み薬や、「点鼻薬」を使用することが多いでしょう(※2)

 

花粉症は基本的に薬に頼った治療が行われますが、鼻づまりがひどい人には鼻の粘膜を焼く「レーザー治療」、鼻の内部の構造異常を改善する「鼻中隔矯正術」などが行われることもあります。 また2020年の花粉症シーズンに向け、重症な気管支喘息などにしか用いられてこなかった「ゾレア®」という薬が、重症花粉症に使用できるようになりました。 これまでの花粉症治療に効果がない方に限定されますが、アレルギー反応を強力に抑えるこの薬が使用できるようになったことで、「重症花粉症」の患者が減っていくことが予想されています。

 

 

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