スケジュールを可視化して、自分から行動させる
「スケジュール表をつくるときのポイントは、絵に描いた餅のような、完璧な計画をたてないこと。
子ども自身も、そして親も〝これなら無理なくできそうだね〟と思えるものをつくってください。
できればリビングにホワイトボードを置いて、そこにスケジュールを書き、可視化するのがいいと思います。
ホワイトボードがなければ、大きめの紙に書いて、壁に貼っておきましょう」(中島先生)
スケジュールどおりできたときには、1つ1つの行動に対してシールを貼っていきます。自主的に行動できたことへのごほうびです。 〝1つできたら1円〟というように、お小遣いにする方法もありますね。夏休みの宿題、自由研究などの長期的な時間管理にも役立ちます。
「この方法だと、『今日はちゃんとやったの!?』と、親がやきもきすることがなくなるんです。
スケジュールどおり動いてくれれば、『いつやるの? 早くやりなさい!』といちいち言う必要がありません。
本人も、〝やるべきことを終わらせれば、あとは好きに遊べる〟と考えて、時間を有効に使うようになります。
最初はごほうび目当てであっても、好きなことに時間を使える楽しさや達成感を知ることで、子どもが自然と動くようになります。
それが、子どもの生きる力にもつながると思うんです」(中島先生)
そうしてできた自分の時間で、何がしたいか。自分の関心事や幸せをもう一度考えるチャンスにもなります。 出産後できなくなっていた趣味を再開するのも、本や通信教育で何かを学ぶのもいいですね。 夫婦の時間をもう一度とり戻すことも、もちろん大事。よりよい時間を過ごし、望む人生を生きることにつなげていきましょう。
文:川西雅子