夫に対しても、いつもの行動パターンを変える
認知行動療法の〝パターン崩し〟は、夫との関係改善にも有効なのだそう。
「女性に多いのは、不満をためてためて、それをわかってほしくて、不機嫌になるパターンですよね。
夫からすると、〝妻が何か不機嫌で、無視される。何だろう?〟という感じです。
『何か機嫌悪いね。どうしたの?』なんて聞こうものなら、『それは胸に手をあてて考えて』といわれるし…。
女性としては、わかって当然と思っての行動ですが、多くの男性は本当にわかっていません。
自分が何を望んでいるか、はっきり口にするように、行動を変えてみましょう」(中島先生)
このとき大切なのが、ふわっとした要求ではなく、具体的な要求を伝えること。「もっとやさしくしてほしい」「私の気持ちを考えて」といった要求では、相手がますます困惑します。 それよりは、「19時までには帰ってきてほしい」「子どもをお風呂に入れること、寝かしつけることはやってほしい」といった具体的な要求のほうが、確実に行動に移せるはず。
記念日の過ごしかたなども同じです。「誕生日を覚えていて〝おめでとう〟といって、花を買ってきてほしい」と、具体的に伝えるのがポイントです。 「そこまでしなきゃダメ?」と思うかもしれませんが、相手が期待どおりの行動をしないときに、腹をたてるのは自分。気分よく過ごすためには、やはり具体的に伝えることが大切です。
そのためには、自分の要求が何であるのか、具体的に気づく必要があります。 「自分が望んでいることは?」「どうされたら嬉しい?」といった視点で、自分の気持ちや考えをモニタリングする習慣をつけましょう。 それができるだけでも、夫婦間のイライラの何割かは、確実に改善できます。
文:川西雅子