肥満を防ぐには、3歳までの食育が大事

 

Q.では将来の肥満を防ぐためには、どんな食事がいいのでしょうか。

子どもって、3歳くらいまではあまり味覚がないんです。でも、それだけ糖を必要とする身体だから、甘いものにはとても敏感なんですね。 砂糖を多く使った料理を食べさせていると、それに慣れて、他のものは食べたがらなくなってしまう。だから砂糖は控えめにして、味つけを薄くすることが大事です。 これは一般に「食育」としていわれていることと同じです。 そして、たくさん食べさせること。ごはんもパンも、肉も魚も、よくかんでお腹いっぱい食べさせてください。じゃがいもやかぼちゃなどの糖質豊富な野菜だって、もちろんOKです。 肥満にかかわる遺伝子の異常などがなければ、こうした食生活が原因で、肥満になることはありません。

 

Q.甘いおやつは、やはりあげないほうがいいですか?

それも程度問題です。ときどきは甘いものを食べさせて、楽しい思いをさせてあげるのは、食育の観点からも重要ですから。  もちろん、袋に入ったお菓子を渡しっぱなしで、好きに食べさせるのは論外ですよ。チョコレートやクッキーなども、最低限にしたほうがいいでしょう。 ただ、家族みんなで「今日はおいしいブドウを買ってきたよ」「甘くておいしいね~」なんて言いながら、フルーツなどで糖質をとるぶんには、まったく問題ありません。 ちゃんと食事をとったうえで、少量の甘いものをときどき楽しむのが、いちばんいいんじゃないでしょうか。

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文:川西雅子