3段階で進行する「百日咳」の症状
百日咳は発症してから完治するまでに2~3か月かかり、症状のあらわれ方によって次の3つの時期に分けられます。
カタル期:発症から2週間前後
微熱・くしゃみ・鼻水など、普通の風邪と同じような症状から発症します。これらの風邪症状があらわれる時期を「カタル期」と呼び、2週間ほど続きます。
軽度でありふれた症状が続くため、風邪が長引いていると考える人が大半です。微熱や鼻水などの症状は改善していくものの、咳の回数や程度は少しずつ増加していきます。
痙咳(けいがい)期:カタル期から2~3週間
咳の症状が更に悪化します。コンコンという短い咳が続き、息を吸い込むとヒューという笛のような音が出る、特徴的な「咳発作」があらわれます。また、息苦しさが強くなるため咳をする際に息を止めることも多く、顔がうっ血してむくみや鼻血などの症状を伴うことも少なくありません。
発作がないときは無症状ですが、乾燥した空気を吸い込むなど、気管に何らかの刺激が加わると激しい発作が起こります。
夜間に発作が起こりやすいのも特徴のひとつです。
回復期:痙咳期から2~3週間
さらに2~3週間ほどかけて、咳発作は徐々に治まっていきますが、突発的にあらわれることもあります。
完全に咳発作がなくなるまでには、発症から2~3か月ほどがかかります。