「夫婦2人の時に比べ、出費が増えたなぁ」と感じていませんか?一般的には「ため時」といわれる子どもの就学前も、子どもがらみのイベントはたくさん。幼稚園・保育園に関する費用も軽視できません。今後、子どもの成長とともにかかるお金も気になります。 そこで、現在、未就学児がいる3人家族の家計を世帯年収別にシミュレーションしてみました。子どもの入学を機に再就職を考えている方、勤務時間を延ばそうか検討中の方、収入が増えるとくらしはどうなるのか、参考にしてみてくださいね。 各年収における支出は、総務省統計局の家計調査(2017年)における『年間収入十分位階級別1世帯当たり1カ月間の収入と支出(総世帯のうち勤労者世帯)』を、教育費は文部科学省『平成28年度子供の学習費調査』を参考にしました。また、幼児教育の無償化(2019年10月)の実施が予定されているため、幼稚園・保育所・認定こども園等の利用料は計算外としています。

 

〇世帯年収300万円のケース

民間給与実態統計調査結果(国税庁 平成29年)によると、20~24歳、男性の平均給与は278.9万円、女性の平均給与は243.1万円。男性の平均給与は30代になると400万円を超え、若いほど平均年収は少ない傾向にあります。未就学児の親はまだ若いことも多く、世帯年収が300万円代というケースも少なくないでしょう。 年収300万円の場合、総収入から社会保険料等を差し引いて手元に来るお金は、約232万円。ボーナスが出るとすると、月収は手取り16万円。ボーナスは春夏合わせて40万円というところでしょうか。


そこから考えられる家計は、 食費 35,000円  


住居費 50,000円  


水道・光熱費 13,000円


日用品 4,000円


衣類代 5,000円


医療費 3,000円


交通・通信費 15,000円


教育費 5,000円  


交際・娯楽費 8,000円


保険料・その他 6,000円


こづかい 15,000円 住居費の理想的なバランスは手取りの25%といわれています。そこで手取り16万円とすると、理想的な住居費は40,000円となりますが、これでは家族3人で住める物件が少ないため、切り詰めても50,000円程度はかかると試算しました。幼稚教育の無償化で、利用料は無料になりますが、遠足などの行事費、通園バス代などは対象外のため教育費はゼロにはなりません。 決して多くはありませんが、夫婦のこづかいがあり、格安携帯なら夫婦で持つことが可能です。このように見ると、なんとか暮らしていけるように見えますが、子どもの習い事をするためには、どこかを切り詰めなければなりません。貯金はボーナスに頼ることになるでしょう。