—— 舞台の雰囲気そのままに、映画になっています。演じるうえで、違いはありましたか?
加藤さん
演じるうえでは全く違いはありません。映画になるからと突然ナチュラルな芝居になっても気持ち悪いですよね(笑)。舞台で築き上げたパタリロの世界観をそのまま映画に持ってきた感じです。監督からも「舞台でやってたやつやってよ!」みたいなリクエストが出るんです。「パタリロ!」に関しての共通認識が監督と僕の中にあったので、とても演じやすかったです。
—— 水をかけられるシーンや、布一枚のようなきわどい衣装など、体当たりな印象を受けましたが、大変だったことはありますか?
加藤さん
あの水のシーンは初日のしょっぱなでした。撮影現場は大変とか辛いとかはまったくなく、みんなで映画を撮っている感じが楽しかったという記憶しかありません。むしろ現場以外でのハプニングが続きましたね。「パタリロ!」の撮影や舞台の時期に限って、電車が止まったり、駅が停電したりする。僕の中で「パタリロ!」が絡むとアクシデントが起きるというイメージです。舞台のときも、(佐藤)銀平さんが稽古中に足を怪我してしまい……。車椅子で舞台に立ったこともありました。
—— みなさんの振り切った演技を目の当たりにして、これが「パタリロ!」の世界という洗礼を受けた気がしました。
加藤さん
それが正解だと思います。「パタリロ!」の世界を感じて欲しいという思いで作り上げた作品なので。実は、今回映画で描かれている部分は、「パタリロ!」の導入編です。本編のお話はこの後からなんです。この映画でもっと「パタリロ!」の世界を観たいと感じたら、ぜひ舞台『パタリロ!』★スターダスト計画★をチェックしてください。その先のお話が描かれています。