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生まれたばかりの赤ちゃん。泣いては授乳、起きては授乳、寝るにも授乳、夜中も何度も授乳……。新生児のうちは、寝る暇もなくお世話をしなくてはならないし、どうして泣いているのかわからずオロオロ。心も体も疲れ果ててしまいます。

 

「あぁ、いつになったら朝まで通して眠れる日が来るのだろう……」

 

育児経験者なら、誰もが一度は感じたことがあるかと思います。

 

もちろん、筆者もそのひとりでした。 「ジーナ式」と出会うまでは……。

ママ友のあいだで話題になっていた「ジーナ式」

妊娠中からtwitterで「マタ友(マタニティ友達)」だったフォロワーさんたちと、我が子が夜中に何度も起きることについて悩み励まし合っていた、生後3週目頃。

 

数人の育児中のフォロワーさんが、こぞって「これはいい!」とおすすめしていたのが、「ジーナ式」でした。

 

ジーナ・フォードという海外のナニーが編み出した育児メソッドなのだそうですが、

 

  • 赤ちゃんの睡眠・授乳リスムがととのう
  • なぜ泣いているのかすぐにわかる
  • 寝かしつけが不要になる

 

と、まるで信じられないような評判。

 

当時、夜中頻繁に目ざめる息子の添い乳で疲労困憊だった筆者は、「ものは試し」とジーナの本を購入しました。

 

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厳しい育児スケジュールに、さっそく挫折……

なんと、ジーナ式は、はじめは一週間ごとに、起きる時間に寝る時間、昼寝の時間から授乳の時間・量、沐浴の時間まできっちり決められたスケジュールが提示されているのです。

 

そのうえ、はじめのうちは、授乳も「左右どちらの胸から何ミリリットルを何分間」のように書かれてるのです。

 

もちろん微調整はできますが、基本はこのスケジュール通りにお世話をすること。しかも、決められた時間のほかは、赤ちゃんがグズっても授乳で落ち着かせてはいけません。ゆらゆら抱っこで寝かしつけるのもNG。これにはきちんと理由があるのですが、

 

「こんなの無理……」と、すぐに挫折しやめてしまいました。

リベンジで大成功!育児がグッとラクに

ジーナ式のことなど忘れかけていた、生後2ヶ月頃。

 

「おや? 息子の毎日にリズムがついてきたかも」

 

夜中の授乳がほぼなくなり、朝寝。昼寝・夕寝の時間がなんとなく決まってきたことに気づきました。そして、ジーナの本をひらき生後2ヶ月のスケジュールを確認したところ、びっくり!息子がごきげんな日の生活リズムとぴったり一緒だったのです。

 

「これはいける!」

 

そう思ってからは、授乳や寝る時間を、意識してジーナ式のスケジュールへ寄せていきました。するとみるみる一日のリズムがととのいました。夜はほとんど通して寝てくれるようになり、ひとりで入眠できるようになったので昼間の寝かしつけもなし。夜泣きもありませんでした。

 

なんといってもジーナ式を実践してよかったのは、「なにが不足して泣いているのかがわかる」こと。

 

もちろん赤ちゃんそれぞれ個人差はありますが、スケジュールに沿った充分な睡眠と授乳が実践できているのであれば、オムツが濡れたか暑さ寒さ、またはどこか具合が悪い、さびしい、など。泣いている理由をある程度特定し、赤ちゃんの求めている環境を提案することができるのです。

 

ただやみくもに「泣いたらおっぱい」「おっぱい(あるいはゆらゆら抱っこで)でねんね」ばかりでは、母親の方もおっぱいに頼る癖ができてしまい、なかなか卒乳に踏み切れないリスクも。おかげで息子は、生後7ヶ月ですぱっと自然卒乳することができました。

ジーナ式で過ごした1年間。メリット・デメリット

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ジーナ式のスケジュールは、生後1週目〜生後12ヶ月まで。いまは息子も1歳半を過ぎ、独自のリズムで過ごしています。

 

ジーナ式だけのおかげではないかもしれませんが、朝7時に起きてから夜8時に寝るまで一日のリズムはだいたい同じで、日中わけもなくグズることも、夜中目を覚まして泣くこともめったにありません。

 

(といっても、息子は卒乳が早めだったため、離乳食の進み具合など後半のスケジュールはズレてきて、ゆるく調整しながら生活していたのですが……)

 

おしまいに、実際にジーナ式を実践してみて感じたメリット・デメリットを挙げておきますね。

 

ジーナ式のメリット

  • 夜中通して寝るのが早くなる
  • 低月齢の赤ちゃんのお世話の参考になる
  • 母乳育児の場合、母乳の出が良くなる
  • ミルク育児の場合、必要な量が細かくわかる
  • 赤ちゃんがなぜ泣いているのか理由が特定しやすくなる

 

ジーナ式のデメリット

  • スケジュールが細かい
  • スケジュール通りいかなくてストレスになることも
  • 寝ている赤ちゃんを時間で起こすのは勇気がいる
    (筆者はあえて起こさず、ズレたぶんは起きてから調整しました)
  • 海外の育児方法なので、部屋割や母乳量など日本で合わせるのがむずかしい場合も
  • 本の内容がさまざまページにとんでいるので読みにくい

 

1歳までのお子さんがいらっしゃるご家庭で、生活リズムなどお悩みがある場合は、無理のない範囲で試してみては? 育児がぐっと楽になるかもしれませんよ!

 

 

カリスマ・ナニーが教える 赤ちゃんとおかあさんの快眠講座 ジーナ・フォード 著/高木 千津子 訳(朝日新聞出版)

 

CHANTOママライター/草間小鳥子