■飲みニケーション・食べニケーションは本当に悪いことばかりなの?
アルハラやパワハラが問題視される風潮の中で、下火になっているのが飲みニケーションや食べニケーションです。お酒が入り、気が大きくなることで、セクハラなどの問題がおきやすいという問題も抱えています。 しかし飲みニケーションや食べニケーションは、本当に悪いことばかりなのでしょうか。実際にこれらを経験しながら上司との親睦を深めてきた世代にとっては、「悪いことばかりではない」と感じることも多いでしょう。 仕事だけではなく、恋愛でも友だち関係でも、「一緒に飲みに行ったり食事に行ったりしたことがきっかけで、急激に距離が縮まる」というケースは少なくありません。 普段から顔を合わせている相手であっても、普段とは違うシチュエーションの中で会話を楽しむことで、より深い話ができた!なんてこともありますよね。 職場関係における飲みニケーション・食べニケーションにおいても、本来であればそれと同様の効果が期待できるはずなのです。 過去に行われた調査によると、パワハラ相談が多い職場においては、「上司と部下のコミュニケーションが少ない」という特徴を挙げる方が多いことがわかっています。 普段からコミュニケーションをとる機会が少ないことで、上司の意図が部下へと正しく伝わらなかったり、誤解が生じてしまったりするリスクが高まるのでしょう。 コミュニケーションを活性化することができれば、パワハラになる前の段階で、職場の中で「トラブルの芽」を摘み取ることもできるはずです。 飲みニケーション・食べニケーションを避けるのであれば、業務時間内において、どのように上司と部下がコミュニケーションをとっていくのか、新たな工夫が必要となるのかもしれませんね。
■部下が「参加したい!」と思うような飲み会・食事会を
上司との飲みニケーションや食べニケーションを嫌がる若者が多いと言われていますが、その心の奥底には、以下のような気持ちが隠れているケースも少なくありません。 ・飲み会が嫌というよりも、つまらないのが嫌だ
・上司の説教を延々と聞かされるのが辛い
・セクハラが不安で行きたくない
・生産性が低く、無駄に感じてしまう 単純に時間の拘束が問題になっているわけではなく、その中身の方にこそ、問題が隠されているというわけですね。 現代においても、部下が積極的に参加する形で飲みニケーション・食べニケーションを実践する会社も多くあります。 業務時間中にコミュニケーションをとるのが難しい……と感じたときには、部下が参加したくなるような「質」にこだわって、新しい形の飲み会・食事会を企画してみるのもオススメです。
■まとめ
上司と部下が円滑な関係を築くためには、やはりコミュニケーションが重要なポイントとなります。普段から部下とコミュニケーションをとっておくことは、上司のマネジメント能力の一つだと言えるでしょう。 飲みニケーションや食べニケーションを実践するのが難しい時代になってきていますし、無理矢理相手を参加させたところで、良い効果は期待できません。 しっかりとしたパワハラ対策を行いながらも、より良い形を見つけられると良いですね。