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職場の人同士、親睦を深めてコミュニケーションをとることは、仕事を上手く進めていくためにも重要なポイントだと言われています。 少し前までは、「飲みニケーション」や「食べニケーション」という言葉も、多く使われていましたよね。 しかし仕事に対する考え方や姿勢が変わってきた今、飲みニケーションや食べニケーションが、パワハラと判断されてしまう可能性もアリ……!? その理由や注意点、職場でコミュニケーションをとる際のコツについて紹介します。

■昔は当たりまえだった風景も、今は当たり前じゃない!

現在「上司」として活躍している方の中には、若い頃、「上司の命令は絶対だった」なんて語る方も多いのではないでしょうか。 業務上のアレコレはもちろんのこと、アフターファイブの飲みの誘いも、「行くのが当たり前」とみなす風潮が強くありました。 上司と飲んでも、友だちと飲むときのように、自由な気持ちで楽しむことは難しいでしょう。しかしその中でも、上司とのコミュニケーションが深まり、「良いこともあった!」と感じている方も多いのではないでしょうか。 しかし職場におけるパワハラが問題視される現代において、「上司が飲み会・食事会への参加を強要する」というのは問題があります。 「絶対来なさい」などの圧力をかければ、業務の適正な範囲を超えるものとして問題になります。 パワーハラスメントは、法律で定義されているものではなく、その境目が非常に曖昧であるという特徴があります。 だからこそ注意が必要だと言えるでしょう。実際に、パワハラに関する相談は非常に増えていて、その問題は深刻化しています。 本来であれば、飲みニケーションや食べニケーションは、職場の人間関係を良くするために行われていたもの。 しかしその結果、パワーハラスメントで問題になるようなことがあれば、それは上司にとっても部下にとっても良いことはありません。 仕事の流れが良くなるどころか、かえって悪くなってしまう可能性もあります。 いわゆるゆとり世代・さとり世代と呼ばれる世代の若者を中心に、「仕事が終えたあとは自分の時間を満喫したい」という考え方が増える中で、上司と部下が飲み会を通じて親睦を深める場面は、非常に少なくなってきています。