娘も含め、5年かけて築いた3人の仲

── 旦那さんは、新山さんが芸能活動をしていることを知らなかったそうですね。

 

新山さん:夫は海外生活が長く、私のことを知らなかったので、仕事の話をした際に「気づかなくてごめん」と謝られました(笑)。でも、先入観がまったくない状態で話せたのはよかったと思います。

 

ビデオ電話をするようになって少し経ってからシングルマザーであることを話したのですが、「大変だったね。俺の前では頑張らなくていいからね」と言ってくれて。夫と話していると、自然体でいられて安心できたんです。夫は若くして海外生活をして苦労をしているせいか、年齢差を感じない安定感がありました。

 

── 当時、娘のもあさんは中学生でした。娘さんが思春期の真っ只中で、恋愛関係を築いていくのは大変なように感じます。

 

新山さん:もあは、アプリでの出会いを私よりも警戒していて「今どきロマンス詐欺もあるから気をつけたほうがいいよ」と。夫のことも出会った当初から話していて、常によき相談相手になってくれていました。どんな出会いがあっても、いちばん大切なのは娘なので、普段の生活でも、つねに娘を優先する環境を心がけていましたね。

 

そのおかげか、夫とのビデオ通話中にも娘が自然と会話に入ってくるようになり「日本は今、お昼だよ〜」と気軽に話しかけるようになっていきました。夫が日本に帰ってくるタイミングで一緒にラウンドワンに行ったのもいい思い出です。娘の気持ちが追いつかないことだけはないよう、焦らず、じっくり5年かけて3人の関係を築けたことはよかったと思っています。夫と娘は性格が似ていて気が合いましたし、娘のほうが私より夫と歳が近いので、お兄さんのような感じで、私のいないところで話していることもありました。

再婚に悩み、別れを切り出した過去も

── 結婚発表の際に、マッチングアプリがきっかけであることと、お相手が14歳年下だという見出しで注目されました。女性側が年上の場合、お子さんについて心配される方が多いと思います。

 

新山さん:わかります。私も、結婚が具体的に見えてきたころに考えたのはまず子どものことでした。私には娘がいますが、この先もうひとり産めるかわからないし、お付き合いしていた当時は、正直今すぐに出産を望んでいるわけではありませんでした。

 

先々のことを考えて私から夫に「幸せになってほしいから別れてください」と言ったこともありました。私自身が親だからこそ、見えた視点だったのかもしれません。夫のご両親が年上の女性との結婚についてどう思うかも気になっていました。

 

── 別れを切り出したこともあったなかで、旦那さんや旦那さんのご家族はどんな反応をしていましたか。

 

新山さん:私の心配をよそに、夫は「子どものことよりも、結婚して一緒にいたいと思っている。家族になりたい」という気持ちを真正面から伝えて続けてくれて。この人となら一緒に人生を歩んでいけると思えました。

 

夫のご両親は、私が10から20代のテレビの仕事が忙しかったときの姿を観てくださっていたようで、お会いしたときからあたたかく接してくださって嬉しかったんです。10代から仕事を頑張ってきてよかった!と昔の自分を少し褒めてあげたくなりましたね(笑)。

誰かが一歩進むきっかけになれたら

── 出会いから馴れ初め、結婚までのお話をオープンに話してくれていますが、新山さんがプライベートを赤裸々に話してくださるのは、どういった思いがあるのですか。

 

新山さん:シングルマザーで子育てをしていたころは、「私はひとりで生きていけるし、それが私の強みでもある」と思って生きてきました。でも強がっていたところもたくさんあったなって。夫がいる今は安心感がまったく違いますし、娘が夫を頼る姿を見るのもほほえましいです。

 

今はいろんな価値観があって、結婚だけがすべてではないですし、幸せの形も人それぞれになってきました。でも、私と同じように「このままひとりでいいのかな」と未来を不安に思う方がいらっしゃったら、勇気を持って一歩進むためのきっかけにしてもらえると嬉しいですね。

 

取材・文:内橋明日香 写真:新山千春