マッチングアプリでの再婚で話題になった俳優でタレントの新山千春さんが明かす、14歳年下の夫との再婚秘話。相手の将来や出産の現実を思い「幸せになって」と別れを切り出した過去と、その切実な葛藤を真正面から受け止め「家族になりたい」と応えた夫の決意。8年のシングルマザー生活を経て、じっくりと育んだ新しい家族の絆に迫ります。

自分の幸せより「周りへの配慮に」ベクトルが

── 3年前にマッチングアプリで出会った14歳年下の男性と結婚したことを公表し、話題を呼びました。出会いのきっかけがマッチングアプリだったことに衝撃を受けた人は多かったと思います。

 

新山さん:「夫とマッチングアプリで出会った」という話を、早くみなさんに伝えたいと思っていました。当時は他にアプリをきっかけに結婚した芸能人がいらっしゃらなくて。

 

新山千春さん
クールな革ジャンコーデもお似合いな新山さん

離婚してシングルマザーとして過ごしてきましたが、同じような立場の方に私の経験を伝えて、自分の幸せについて考えるきっかけになってほしいなと。マッチングアプリだと知ったら気軽に関心を持ってもらえると思ったんです。

 

みなさんにお伝えしてから「前は友達の紹介で出会ったと嘘をついていたけど、千春さんのおかげで、マッチングアプリで出会ったと堂々と言えるようになった」などと言われることが増えました。

 

── シングルマザーの割合は15人にひとりと言われ、年々増えていると言われています。離婚後8年間、シングルマザーとして子育てをするなかで不安だったのはどんなことですか。

 

新山さん:この先も娘を育てていけるのか、両親のことを背負っていけるのか、もし自分が病気になったら娘はどうなってしまうんだろうという不安や家族への責任をひとりで感じていました。娘が10歳のときに母が乳がんになったこともあり、不安がより現実味を帯びていって。

 

少しでも不安を取り除くために、いろいろと手厚い保険に入って、とにかく娘に迷惑をかけないことだけ考えていました。自分の幸せより「周りへの配慮」にベクトルが向いていたと思います。恋愛をしたいという気持ちもまったくなかったですし、彼氏もほしいと思っていなかったので、夫と出会うまでひとりもお付き合いした方はいませんでした。

 

そもそもそんな時間がなく、娘の学校が休みの週末はなるべく娘と一緒に過ごしたい。決して華やかな生活じゃなくていいから、自分の力で生きて、娘とのささやかな幸せを守っていこうと思っていました。

マチアプ登録のきっかけは「英語の勉強になるかも」

── 母親として奮闘されている姿が目に浮かびます。恋愛したい気持ちがゼロのところから、どうやって旦那さんと出会いが生まれたんですか。

 

新山さん:娘が成長するにつれて、お友達と過ごしたり部活に行ったりする時間が増えていき、「私は、仕事以外に何をしたらいいんだろう」と、取り残されたような感覚になったんです。娘以外に、楽しみがなかったんですよね。

 

友達に相談したら「子どもはいつか離れていくから、千春も自分の人生のことを考えたほうがいいよ」と言われて、海外のマッチングアプリの話を聞きました。その友人はアプリで出会った相手と結婚したのですが、当時は海外のアプリに日本人の登録者はほとんどおらず「千春がやってもバレないと思う」と。「時差もあるし、時間も気にしなくていいから、自分の好きなタイミングで連絡できるのは便利だよ」と言われ、とりあえず始めてみることにしたんです。

 

── 今でこそマッチングアプリでの出会いも主流になってきましたが、始めるにあたって警戒はしませんでしたか。

 

新山さん:「絶対に恋愛する」とは思っておらず、「ひとりの時間が増えたし、新しいことを始めてみるのもいいかも」という気持ちで始めました。しかも英語の勉強にもなるかもしれないと(笑)。旅行好きが高じて、当時英会話の勉強をしていたんです。

 

── その海外のマッチングアプリで、旦那さんと出会うわけですね。最初は英語のやりとりからスタートしたそうで。

 

新山さん:旅行や映画などの共通の趣味で夫とマッチングし、夫のプロフィール写真が気になってメッセージを送りました。最初は英語でメッセージのやり取りをしていたのですが、思いがけず話が弾んで。「日系の方なのかな?」と思っていましたが、のちに海外在住の日本の方だとわかり、日本語でのやり取りに変えました。

 

シングルマザーで会う時間が取れなくても、自分の都合のいいときに連絡をすればいいのは気軽でした。私の場合はそこまで恋愛に本気ではなかったのですが、始めてみたら返事が来るのが待ち遠しくなっていって。恋愛をするといっても、いきなり何から始めたらいいかわからないですし、久しぶりに男性と話す練習として、アプリから始めるのもいいかもしれないと思いました。