自分の体は、自分でしか守れない

── 実際に治療をはじめて、副作用などはあったのでしょうか。
さくらさん:私はどうやら副作用が出やすいタイプだったようです。線維筋痛症の持病があって、それがよくなかったんだと思うのですが、体の痛みが強くて、インフルエンザの倍くらいの痛みが全身に出るんですよ。家にリクライニングソファがあり、ずっとそこで寝ていて、トイレに行くのがやっとの日もありました。
ほかにも、髪の毛が抜けたり、手の痺れがあって包丁すら持てなくなったり。味覚障害も出てしまって、夫が用意してくれたクリスマスケーキも砂利を食べているような味がして、何も食べたくなくなっていました。
ただ副作用は人それぞれで、友達のなかには、治療しながら働いている人もいるんです。私は仕事はしていなかったのですが、まず通勤もできなかっただろうなと思って。「あぁ、私はダメなんだ」と、社会からの疎外感を感じて、悔しくて泣いていました。
2018年12月後半に最後の抗がん剤を投与して、2019年の1月に画像検査と腫瘍マーカーをしてから、卵巣がんは経過観察になり、今8年が経過しました。肺がんは2025年7月に手術をして、経過観察になりました。
── これまでのご自身の体験を振り返って、体を守るために何が大切だと思いますか。
さくらさん:働く若い世代の女性は忙しいですよね。私が20代のころは「体調が悪くても会社に来い、そうでなければ診断書を持ってこい」と言われた時代で、会社に従うしかありませんでした。30代では、23時まで残業をするような生活をしていたこともあります。
健康診断や子宮頸がん検診はきちんと受けていましたが、それでも検査だけではわからない病気もあります。私自身、生理が重くなったのが20歳のころでしたが、子宮筋腫がわかったのが38歳。婦人科に行っても、経膣エコーを受けるまでに18年もかかりました。
それに婦人科は、どうしてもハードルが高いですよね。婦人科の先生は厳しい人が多いなと感じていたこともあって、行くのをためらったこともありました。でも、悪い病気であっても、早期に見つかればやる治療が変わると思うんです。どんなに忙しくても、自分の体はやっぱり自分でしか守れない。だからこそ、自分が行きやすい、婦人科のかかりつけ医を見つけておくといいんじゃないかなと思いますし、体に違和感があったらすぐに病院に行ってほしいです。
取材・文:竹田りな 写真:さくら