副作用が残るなかで今、抱えるつらさの「正体」
── 治療はどのように進んでいったのでしょうか?
MONAさん:CT検査の結果、大腸がんステージ3という診断が出ましたが念のためセカンドオピニオンをもらおうと思い、別の病院でも診てもらいました。しかし結果は変わらず、5月に腹腔鏡での手術を受けました。
── 手術後は抗がん剤の治療を8クール受けられたそうですね。
MONAさん:3週間を1クールとして、各クールの初めに1度点滴を受け、その後は毎日、錠剤を飲むという形で進めました。副作用として、テーブルやパソコンなど、体温より冷たいものに触るとしびれを感じる症状が出ました。手を水で洗ったり、外に出て風にあたるだけでも顔がビリビリしびれてつらかったですね。
治療中はホルモン剤で生理を止めていたこともあり、ホットフラッシュにも悩まされました。また、手や足が赤く腫れ、黒ずみが出る手足症候群にもなり、特に足の腫れがひどく、痛くて歩けない時期もありました。抗がん剤の治療を終えて1年以上経ちますが、今も足のしびれるような痛みは残っています。

── 抗がん剤の治療が終わってからも、つらい時期があったと伺いました。
MONAさん:副作用が残ったこともつらかったですが、それまでは「治療」という目指すべきゴールがあったのにいったん達成してしまったことで、次に何をしたらいいのかわからなくなってしまったんです。仕事に復帰して社会とつながりたいと思っても治療後5年間は再発の可能性も高く、回復中の体でどの程度まで働けるのかがわからなくて。
── がんの治療後、仕事復帰に悩む方は多いそうです。
MONAさん:SNSでそんな気持ちを書いたところ、同じように治療が終わったタイミングで仕事復帰の仕方に悩んでいる方からたくさんの共感のコメントをいただきました。
会社員だと少しずつ出社の回数を増やしていくなど相談もできると思いますが、私はフリーランスなのでどうやって復帰していくのかひとりで判断せねばならず、とても悩ましいですね。夫は「無理しないでいい」と言ってくれるのですが、自分にできることはしたいし、社会に貢献したいという思いがあります。
今は少しずつインタビュー映像の制作などできる範囲で仕事を手掛けたりもしていますが、自分に何ができるのか、どうやって働いていくのがベストなのか、心と体と向き合いながら考えていきたいと思っています。
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「仕事で役に立たなければ意味がない」と無理を重ねていたMONAさん。病気をきっかけにそんな働き方を見直すことになりました。心身の健康と仕事のバランスをどうとっていくかは、働く私たちにとって不可避な問題です。みなさんには「今の働き方、ちょっと無理があるかも」と立ち止まるきっかけになった経験はありますか?
取材・文:阿部祐子 写真:MONA