今は別々に住んでいるけれど、大きい「彼女の存在」

── 家族とはそんなにお話しする感じではなかったのですか?
小西さん:精神的に楽しい会話をする余裕がなかった。結局、最後は彼女が子どもを連れて出て行ったんだ。
── 別々の道を歩む選択をされた。その後は無事に借金を返済されたそうですが、離婚から20年経ってどのように再婚まで行き着くのでしょう?
小西さん:離婚してしばらくは連絡が途絶えていたけど、離婚のほとぼりがさめた頃、向こうから「元気?」と連絡がきて「元気だよ」と数か月に1回くらい連絡を取るようになったの。あとは、娘が結婚して孫の存在も大きいんじゃない?孫の誕生日にお祝いしてあげるとか、そういうことは意外とやっていたの。
── 完全に縁が切れていたわけじゃなかったと。
小西さん:そう。なかには離婚したらいっさい口を聞かないとか、相手が生きてるのか死んでるかわからないって話も聞くけれど、それって僕はすごく不幸だと思う。結婚生活が10年か20年かわからないけど、一緒にご飯を食べて幸せだった時間もあるだろうし、その積み重ねで今の自分が存在するわけだから。
再婚話が進んだのは、昔からの友人・テリー伊藤のテレビ番組で、彼が復縁のお膳立てをした感じかな。
あと、再婚が決まる前に軽井沢に別荘を建て始めていたの。都会が嫌になっちゃったときがあって、いろいろ番組も終わったし、急にテンション下がって気分を変えたかった。去年の9月、完成まで2年掛かって家が建ったけど、早苗の部屋もちゃんと用意していたんだ。
去年の夏に再婚が決まって今年の7月頃に籍を入れる予定。今、がんの治療をしているんだけど、その頃には落ち着いているだろうから、軽井沢で結婚式を挙げようと思ってる。今は式で着るドレスも考えているし、70代の老夫婦だけど、この先すごく楽しみなんだ。最初はお互い「籍を入れても入れなくてもいい」って思っていたけど、やっぱり籍を入れようと思う。経済的なことだけじゃなくて、精神的にも安心するし。今は別々に住んでるけど、彼女の存在は大きいよね。
── あえて別々に住まれているんですか?
小西さん:そういうわけでもないけど、僕の家は自宅兼事務所にしているし、自分の居場所もあって、一緒に住むなら改築しないといけないんだよね。彼女が近いうちにこっちに引っ越してくるとは言ってるけど、今は今で程よい距離感が保てるのかな。それに一緒に住むならインテリアも全部変えて迎え入れないとダメだよね。ふたりでまた新しい世界を作っていきたいから。
軽井沢の別荘も定期的に通ってるのは、そこなら早苗とふたりになれるから。東京でももちろん会えるけど、軽井沢なら誰にも邪魔されない。離婚から20年経って再婚が決まって、復活というより新しい時間を作っていこうと思ってる。
取材・文:松永怜 写真:ドン小西