10代は「ゲイだろう、気持ち悪い」といじめられるも
── そうだったんですね。ニコぷさんはイタリアで過ごすなかで、自分のセクシャリティについて息苦しさを感じた経験はありますか?
ニコぷさん:両親にカミングアウトしたのは22歳のときでしたが、それまでは苦しかったです。ゲイだと自覚したのは17歳ごろでしたが、当時はいじめもひどくて。「お前ゲイだろう、気持ち悪い」と面と向かって言われたり。思春期だったので精神的にもつらくて。
その後、ヴェネツィア大学の日本語学科に入学し、ひとり暮らしを始めたのですが、そこで転機が訪れました。ヴェネツィアもすごくオープンマインドな街で、しかも、学科の男子学生にゲイがたくさんいたんです。周りの学生たちのオープンな振る舞いを見て、はじめて「ありのままの自分を出したい」と思えるようになりました。
それで、思いきって両親や友人にカミングアウトしたんです。両親は「あなたが幸せなら何でもいい」と言い、80歳の祖母も「何も変わらないよ、自分の孫なんだから」と受け入れてくれて、本当に救われる思いでした。
── 温かく受け入れてくれたんですね。たっちゃんがカミングアウトした際のご家族の反応はいかがでしたか?
たっちゃん:アメリカから帰国後、友人にはすぐカミングアウトできたのに、両親にはその後10年ぐらい言えませんでした。30代になり、大阪でお店を始めたころ、母が遊びに来たタイミングで初めて話しました。すると母から「私より先にお父さんが気づいていたよ」という返答があって(笑)。父は「たつゆき(たっちゃんの本名)が幸せだったらそれでいいじゃないか」と言っていたそうです。
