「すごい!」一人の人間として認められた日の記憶

── ダンスを始めてから、お母さんとの関係にも変化があったそうですね。
DAIKIさん:僕がやりたいことを見つけると、母は誰よりも喜んでくれました。かつての激しい衝突が嘘のように、今では朝まで一緒に酒を飲む親友であり、一番の理解者です。
ただ、外の世界は厳しかったです。ダンススクールに通いたくても、障害を理由に「教えるのが難しい」と、ことごとく門前払い。独学で試行錯誤するしかありませんでした。たとえ好きなことを見つけても、障害があると学ぶことさえ難しい…。現実を知った気持ちです。
── それでもステージには立ち続けた。
DAIKIさん:特に高校の文化祭が印象的でした。それまで観客は僕を障害者としてしか見ていなかったのに、踊り始めると「すごい!」と歓声が飛んで。ステージの上では、自分が障害者かどうかなんて関係ない。みんなが自分を一人の人間として見てくれる。「ダンスの力ってすごいな」と心底思いました。
── その経験はDAIKIさんの人生にとって、大きなものでしたね。
DAIKIさん:今は僕のように、ダンススクールに通えない障害のある子どもたちに、ダンスを教えています。障害があると、ダンスはもちろん、食事をする場所も、着る服も見つけるのさえひと苦労。「健常者も障害者も車椅子で遊べるような、みんなが楽しめる場所」をいつか作りたい。それが、今の僕の原動力になっています。