「ママ社長なの?かっこよ!」子どもの言葉に背中を押され

── そして今年、再びカメラの前に立とうと思えたのはなぜですか。

 

瀬戸さん:子どもたちから「ママの働いているところが見たい」と言ってもらえたのが大きかったですね。私がテレビに出ていたリアルタイムを知らないので、過去の作品を見せたりもしていたんですが(笑)。本格的に復帰して「ママ、こんなお仕事してたんだ」と喜んでくれるのがすごく励みになっています。

 

今、何十年も前に撮影現場でご一緒した方々が現場をリードする立場になられていて、「復帰したならぜひ」と声をかけてくださった。以前の縁で、今こうしてまたお仕事をいただけていることが、本当にありがたいです。

 

── もし、休業せずに仕事を続けていたら、今のご自身はどうなっていたと思いますか。

 

瀬戸さん:きっと今のような心のゆとりは持てなかったんじゃないかなって。そう考えると、自分の選んだ道のりは間違っていなかったなって、あらためて思います。

 

── 今は社長としても多忙ですが、お子さんたちはどう見ていますか。

 

瀬戸さん:息子は「ママ社長なの?かっこよ!」って(笑)。子どもは忖度のない意見をくれる相手です。ちょっと怖くもありますが、「いいね」「これはないね」とシンプルに伝えてくれるその言葉が、次のステップに向かう大きなヒントにもなっています。

 

 

「子どもと一緒にいたい」と願ういっぽうで、「仕事で活躍する人が羨ましい」と心が揺れる。そんな葛藤を抱えながらも、瀬戸さんは「今、後悔しないのはどっち?」と自分に問い続け、その時々の正解を選び取ってきました。

 

仕事か、育児か。どちらかを選べば、どちらかに申し訳なさを感じてしまう夜もあるかもしれません。でも、あなたが悩み抜いて選んだその道は、いつか瀬戸さんのように「間違っていなかった」と笑える日がくるはず。今日、あなたが「後悔しないために選んだこと」はありますか?

 

取材・文:西尾英子 写真:瀬戸朝香