「5分で終わる仕事」をあえて捨てる。4児の母が辿り着いた「ハッピーの仕組み」

初期に開発した布おむつ
初期に開発した布おむつ。カラフルでかわいいデザインにもこだわった

── 現在4児の母。お子さんは全員、布おむつで育てたのですか?

 

平島さん:はい。紙おむつと併用する子もいましたが、2人目は完全に布おむつです。ただ、おむつ替えが頻繁な新生児時代や夜中は紙おむつを使ったほうがラクでいいと思うし、布おむつや洗濯洗剤を売っているから絶対にずっと布おむつを使ってほしい、とは思っていないです。お母さんがストレスなく暮らせるのが、子どもにとって一番いい環境なので。

 

── 4人のお子さんを育てながら会社を経営するために、心がけていることはありますか?

 

平島さん:以前は全部ひとりで頑張ろうとしていましたが、その考えは捨てました。「自分でやれば5分で終わるけど、人に教えれば30分かかる」。そう思うとつい自分で抱え込みがちですが、30分かけてでも、自分以外の誰かができるように仕組みを作る。

 

自分にしかできないこと以外は、思い切って手放す。その結果、自分も、家族も、スタッフも、みんながハッピーになればいいなと思うんです。震災から15年、紆余曲折を経て辿り着いた、私なりの「母として、社長として、走り続けるための答え」です。

 

 

「人に任せるより、自分でやったほうが早い」。一見、責任感が強く見えるその姿勢は、時に自分自身を、そして周囲の笑顔を奪ってしまうことがあります。

 

震災の混乱から、4人の子の母、そして社長へと駆け抜けた平島さんの軌跡は、正解のない時代を歩み続けるには「まず自分の両手を空けること」の大切さを物語っています。あなたは今日、本当は誰かを頼ってもいいはずの苦労を、ひとりで抱え込んでいませんか?

 

取材・文:富田夏子 写真:平島利恵