地獄のような日々から抜け出すため、元人気子役の細山貴嶺さんが選んだのは、みずからを変えることで環境をねじ伏せることでした。30キロの減量、そして学年1位。圧倒的な努力で周囲の目を変えた彼ですが、自身の経験を通して伝えたいことは「いじめられている人間が、変わらなくてはいけないという意味ではない」と語ります。「いじめられる側は、100%悪くない」。だからこそ自分を守るために、大切なこととは。

 

※本記事は「自殺」に関する描写が出てきます。体調によっては、ご自身の心身に影響を与える可能性がありますので、閲覧する際はご注意ください。

いじめられっ子がテストでクラス1位になると

── 細山さんは幼稚園生のときから中学校卒業までいじめにあっていたと伺いました。ご自身が変化していくにつれ、次第に落ち着いていったそうですが、どんなきっかけがあったのでしょうか。

 

細山さん:中学生のとき、ある定期テストでクラス1位になりました。それまでの成績はオール3くらい。いじめられていたこともあり、「自分はダメだ、ダメだ」と、自己肯定感が低かったんです。それがいい成績を取ったことで少し意識が変わり、「自分もやればできる」と、前向きな気持ちになっていったんです。それから、夢中になって勉強に取り組みました。すると学年1位に。「貴嶺って頭いいんだ、すごい!」と、周囲の見る目が少しずつ変わり、だんだんと自信がついていったんです。

 

とはいえ、当時の僕は太め体型。太めなのは個性のひとつです。子役時代の僕はぽっちゃり体形だったからこそ人気が出たわけですから。ただ、一般的に太っているよりは、細いほうがいいという価値観がありました。だから、どんなに成績がよくなっても周囲は僕のことを、「頭がいいデブ」みたいにとらえられていたんです(笑)。

 

努力の結果、英検1級も取得

「もし、やせたらどんなふうに変わるんだろう?」と、思って。物心ついたときからぽっちゃりしていたけれど、ふつう体型になった自分を見てみたくなりました。自分自身の気持ちもどう変化するのか興味が出てきたんです。そのタイミングで、テレビのダイエット企画の話が舞い込んできて。チャレンジすると、107キロから89キロに体重が減ったんです。ダイエットは努力すれば目に見えて成果が出るのがおもしろくて、さらにやせようと、高校1年生の夏休みには30キロもやせました。