「修繕積立金や管理費は安いほうがいいんじゃないのって、理事になっていなければ僕もそう思っていました」。中古分譲マンション購入を機に、いきなり管理組合の理事になったインパルスの板倉さん。管理する立場になったとき、その考えは180度変わりました。「ゼロ円のほうが将来よっぽど恐ろしい」。理事という大役を経て辿り着いた、マンション管理の「残酷な真実」と「未来への備え」とは。

管理組合の理事「間違いなくやってよかった」

── 板倉さんは数年前に中古マンションを購入し、管理組合の理事を何度も経験されています。分譲マンションの住民は管理組合の組合員となり、組合員の中から選出された数人の理事が理事会を運営して、安全で快適な暮らしを守るべく活動を行います。理事の仕事はいかがでしたか?

 

板倉さん:未知の分野でしたけど、おもしろかったですよ。間違いなく理事をやってよかったですね。賃貸に住んでいたら絶対にできない経験をして、マンション管理のことが腑に落ちてわかるようになったのが、いちばんの収穫かと思います。たとえば、賃貸住まいだったときは、基本的には建物のエントランスから自分の部屋までを往復する生活で、その動線くらいしか気にしていませんでした。でも、分譲の住まいになって理事をやると、何か問題が発生した箇所を見に行ったりするんです。屋上や植栽、排水管など、共有部のあちこちを。

 

ふだんの生活動線とは関係ないところを目にするからワクワクするし、「そうなってたんだ」と、構造を理解できたりすると楽しいんですよね。で、そうしたマンションの問題の解決策を話し合い、管理会社に作業をお願いして、住まいの環境が維持されていることを学びました。

 

あと、自分たちの住まいの環境を維持するために、毎月支払う修繕積立金や管理費が必要になってきます。理事をやるとその仕組みや、お金が何に使われているか全部わかるので、納得できるんです。理事をやっていなかったら、単純に「修繕積立金や管理費は安いほうがいいんじゃないの!?」と考える人もいるでしょうけど、仮にゼロ円にした場合、廃墟まっしぐらなんだと思えました(笑)。