賃貸も分譲もどちらがいいとは言いきれない

── 理事はマンションオーナーに課せられる任務です。中古マンションを購入し、賃貸から分譲へ移られたのには、何か理由があるのでしょうか?

 

板倉さん:賃貸に住んでいたとき、「家賃って何なんだろう…!?」とふと思うことがあったんです。たとえば毎月30万円の家賃を支払っているとしたら、1泊1万円のホテルに住んでいるのと同じようなもんですよね。そう考えると、「家賃ってもったいないんじゃないか…」という気持ちになっちゃって。

 

ならば失敗するかもしれないけれども、いちど分譲に住み、両者を比較したうえで答えを出したいと思い、中古マンションを買うことにしたんですよ。

 

雪が降る地域へのひとり旅も経験。大雪に見舞われ、雪かき無限の車中泊となったことも

── 分譲に住んでみていかがですか。賃貸と比較検討し、結論は出ましたか?

 

板倉さん:結論は出ていません。というか、結論は出ませんね。賃貸と分譲のどちらがいいかは、結局、人それぞれなんだと思ったからです。賃貸だと、たとえばエアコンが故障したら、大家さんに連絡すれば自分は何もせずに修理してもらえたりするじゃないですか。あくまでお客さんの立場でいられる。マンションの理事だってやる必要はない。

 

でも、分譲ではそういうわけにはいきませんよね。エアコンが壊れたら、自分で業者に修理を依頼し、費用も負担しなければならない。自身がオーナーだからです。理事もやらざるを得ない。その代わり、分譲は間取りをはじめ、キッチンや風呂などのスペースも思いどおりに替えられます。こうした賃貸と分譲のメリット、デメリットを踏まえて、どう判断するかは個人の価値観やライフスタイルによるんですよね。

 

僕の趣味目線でいえば、自分の部屋にエアガンを飾るのが子どものころからの夢だったんですよ。賃貸だと原状回復などの問題で、そこまで大がかりなことはできなかったんですけど、分譲に住んだことで長年の願いを叶えることができました。だからエアガンの趣味に限っていえば、分譲でよかったなあと思い、壁に並ぶエアガンをにやにや眺めて生活しています。

 

取材・文:百瀬康司 写真:板倉俊之