希少がんゆえの孤独感も
── 耳下腺がんは症例が少ない希少がんのひとつであるということで、情報を得ることにも苦労されたそうです。
うーたんさん:そうですね。希少がんとは10万人に6例未満のがんのことをいいます。私は頭頸部がんの一種である耳下腺がんですが、頭頸部がんは他にも舌がんや咽頭がんなどがあり、できる部位や腫瘍によって細かく分類されていくそうです。
ネットで検索しても希少がんの大まかな話は見つかるものの、なかなか同じ耳下腺がんの方の体験談を見つけられなくて。また、同じ病気の人を見つけることすら大変なのに、年が20代というのもあって同じ年代で闘病している人を探して話を聞いたり、気持ちを共有することができなかったため孤独を感じることもありました。でもそのぶん、家族や恋人、友達といった周りのみんながありのままを受け止めて励ましてくれて、すごく支えられていました。周りの人に恵まれたと感じています。
── たとえば、どんなことでしょうか?
うーたんさん:耳下腺の手術前後にみんな一緒に思い出作りをしてくれたんです。手術後、目はまだ動きが不十分で虚ろ、頬も大きく腫れて動かせず別人のようでした。そんな私と一緒にいるのは恥ずかしいって思うのも当たり前だと思うんです。それでも、みんなそんなことは言わず、私と一緒に出かけてくれたり、ご飯を食べに行ってくれてとてもうれしかったですね。体調が落ち着いたときには、恋人と河口湖に出かけたりもしました。
── 現在の経過や体調はいかがですか?
うーたんさん:手術で取った耳下腺部分は再発がなく過ごせています。肺の転移については、まだ小さな腫瘍が点在していて、ちょっと前には背骨に近い胸膜という部分に痛みや違和感を感じていました。それが進行して背骨や脊髄に転移することを心配していましたが、治療のおかげでその部分も少しずつ小さくなっているそうです。今後も、外来で抗がん剤の投与は続ける予定です。