ステージ4の希少がんと判明

── がんだとわかったのは21歳のときだったそうですね。

 

うーたんさん:大学4年生の夏ごろに、もしかしたらこの痛みは顎関節症かもしれないと思い歯科を受診したんです。そうしたら、レントゲンに白いものが写っていて、腫瘍の疑いがあるからすぐに大きな病院で検査を受けてください、と言われました。

 

その後、大きな病院で診てもらったところ、触診や歯科で取ったレントゲンをもとに「右の耳下腺に腫瘍がありそうだ」ということになったんです。それで、すぐに注射で組織を取り、検査の結果を待つことになりました。ただ、お医者さんからは、「耳下腺の場合、腫瘍が良性であってもその後悪性になる可能性が高く、基本は手術で取る方針です」と説明を受けました。

 

耳下腺は耳の前のところにあって、顔面神経が通っている場所でもあるんです。そのため耳下腺を取るとなると神経の一部も取ることになり影響が出て顔が変わってしまうことや、自分の体から神経や骨を移植する大きな手術になるという説明も受けました。神経を取ることで顔が変わると聞いて、悲しかったです。

 

── 検査の結果はどうだったのでしょうか?

 

うーたんさん:良性とも悪性とも言いきれないグレーな結果で、もっと検査をしないといけませんでした。その後、詳しい検査をするための準備として心電図や採血、全身のCTを撮ってもらう中で肺への多発転移が判明したようです。その後、さらなる検査を経て、10万人に6例未満と症例が少ない希少がんである頭頸部がんの一種、耳下腺がんのステージ4だと告知されました。

 

── 聞いたときはどんな気持ちで受け止めましたか?

 

うーたんさん:診断を聞いたのが、耳下腺の手術の話をする診察のときだったんです。なので、そのとき、私は顔の手術についてしか考えていなくて。やっと手術を受けようと決心した段階だったので、予想もしていなかった遥か彼方から話が降ってきた感覚で、状況を理解するのに精一杯でした。今思うと、悲しいとかショックだといった自分の気持ちは追いてけぼりでしたね。

 

そのとき、さらに先生からは、肺に転移した腫瘍の種類によって進行の速度や薬の効き目が違うため、長く生きられる人はたくさんいるという話と同時に、最悪の場合には1、2年で生活に支障が出る可能性もあるという説明を受けました。

 

── 21歳という若さで、酷だったと思います。

 

うーたんさん:考えていた将来像やキャリアプランが全部なくなってしまったという感覚でした。それまでやりたいことがいっぱいあったはずなのに、これから自分がどれくらい元気でいられるか予測がつかないから、最低限やっておきたいことや優先すべきことがわからなくなりました。