「正しく育てる」より、「否定せずに生きる」

── 現在は、講演や執筆などの活動のほか、毎朝の音声配信も行っているそうですね。
立石さん:子育てに不安や悩みを抱えている方に向けて、私の経験から得た気づきや学びを伝えたいと思って活動しています。毎朝の音声配信では、寄せられた質問に答えることも多く、そのときは、私が考えていることを正直に話すようにしています。
ときには、難しい質問への回答に悩むこともあります。でも「聞いています」「同じことで悩んでいます」と言ってもらえると、私自身も支えられていると感じます。いただくコメントにも励まされています。
── 音声配信では「子育て」を軸に展開していますが、立石さんが考える、「子育てで大切なこと」とは何でしょうか。
立石さん:子育てをしていると、「これをやってはダメ」「こうしなさい」など、「ちゃんと育てなければ」という思いが高まってしまうことも多くあると思います。以前は私もそうでした。でも今は、「正しく育てること」よりも、「否定せずに一緒に生きること」の方が大切だと感じています。
うまくいかない日があっても、不安が消えなくても、日常は続いていきます。そのなかで、自分自身と家族が心地よいと思えるポイントを見つけられたなら、それがその人なりの幸せだと言えるのではないでしょうか。
先のことを考えれば、今も迷いはあります。それでも、これまでの経験を振り返って思うのは、「絶対、大丈夫」とは言えなくても、「なんとかなる」とは言える、ということです。
取材・文:佐藤有香 写真:立石美津子