日本語翻訳「デコピンのかわいらしさ」に工夫
── 英語の絵本を日本語に翻訳するにあたって、工夫されたことはありますか。
大村さん:絵本というのは読み聞かせをする際に、親しみやすいリズムや口調であることが大切になってきます。そのため、言葉の親しみやすさやデコピンのかわいらしさが十分に表現できるような訳文になるよう、翻訳者の方に工夫していただきました。ご家族で読まれる際には、何度も声に出して読んでほしいです。

── ちなみに、大村さんがこの企画を担当している理由はあるのですか。
大村さん:私は子どもの頃アメリカに住んでいて、野球が大好きでした。言葉が通じなくても、野球を通して仲良くなった友達もいました。ポプラ社に就職してからは、編集や海外事業を担当しています。そのような経緯もあり、この企画について知ったときは自分が担当したいと申し出ました。国籍や年齢の垣根を越えて、あらゆる人に届くのが絵本の魅力だと思っているのですが、『デコピンのとくべつないちにち』はまさにそのような力を秘めた絵本だと思っています。
── 発売前から注目を集めていると伺いました。
大村さん:すでに反響は大きく、大谷選手や野球ファンの方、愛犬家やデコピンのファンの方などからもコメントをいただいて、年齢や性別問わずリーチの広さというのを感じています。また、発売前からすでにAmazonの絵本ランキング上位に入っていることからも注目度の高さを伺えると思います。
「収益は慈善団体に寄付」大谷選手の思い
── 通常の絵本との違いはありますか。
大村さん:大谷選手は今回の絵本の収益を全額、慈善団体に寄付されるということを発表しています。また、大谷選手は「動物愛護団体への支援により、より多くの犬が愛する家庭を見つけることを望んでいます」とコメントしています。弊社としてもその思いに賛同し、日本語版の売り上げの一部を動物愛護団体に寄付することにいたしました。
── 絵本の収益を社会貢献に繋げたいという思いを知ったときは、どう思われましたか。
大村さん:絵本の中でメッセージを発することはもちろん大切なことですが、絵本の外の現実世界に影響を及ぼすというのは、なかなかできることではありません。また、大谷選手とデコピンの人気があってこそ、届くメッセージもあると思います。そういう意味で、収益を寄付すると発表されたのはとても意義深いことですし、絵本の可能性を広げてくれる素敵な試みだと思います。弊社としても、その思いを最大限に広げたいと思っています。