「お客さまに申し訳なくて、歌手をやめようかとまで思っていたんです」。名曲『命くれない』の歌い出しの音が出せなくなるほど、喉の不調に苦しんでいた瀬川瑛子さん。60代半ばから抱えていた違和感は、一時は「引退」を覚悟するほど深刻なものでした。しかし、手術を経てかつての歌声を取り戻したいま、再びステージに立ち続ける決意をします。

70代、夫婦ともに体の不調に悩まされ

瀬川瑛子
バラエティーに出始めたころはスタッフに心配されたことも

── 今年で79歳を迎えるとは思えないほど、はつらつとされている瀬川さんですが、70歳前後でいろいろと体の不調に悩まされていたそうですね。

 

瀬川さん:もともと体調が悪いと心配になってしまうたちなので、少しでも異変があると、『家庭の医学』を開いて調べたり、すぐに病院にいくようにしていました。60代までは、本当に健康でケガもなく過ごしてきたのですが、70代に入る前あたりから、いろいろと不調があらわれだして。しかもなかなか治らない。「これまでと同じようにはいかないんだな」と痛感しました。68歳のときには、転んでしまって足首を骨折し、さらに肋骨も折れていて、なかなか大変でした。

 

── 同時期に2か所!? どういう状況だったんでしょうか?

 

瀬川さん:私はサングラスが好きで、よくかけているのですが、ある日、ランチをしようとお店に入ったら昼間なのに真っ暗なんですよ。サングラスしてたから。そしたらバーンとつまずいて転んじゃって。自分でもびっくりしましたけど、お店の方はもっとびっくりしてました(笑)。

 

とりあえず氷をすぐに当てていたんですけど、「どうもこれは折れてるぞ」と思って救急病院へ。案の定、骨折していて松葉杖で家に帰ってきました。

 

自宅に帰って2階にあがるとき、夫がおぶってくれたんです。でも痛いからちゃんと掴まれないし、ぶら下がってるみたいな形になって。そしたらなぜか胸のあたりも痛くてたまらない。その後、肋骨も折れていたことが判明しました。

 

── おんぶされたときに、肋骨まで折れてしまったんですか?

 

瀬川さん:その前から折れていたのか、夫に抱っこしてもらったときに折れたのか、よくわからないんですけどね(笑)。胸も足もだったので、全部治るまでに結構、時間がかかりました。

 

夫も夫で、同じような時期に骨折したことがあって。あるとき、私がパチンコをしていたら、お風呂場で転んで動けなくなったらしいんです。休憩中にふと携帯を見たら、着信履歴が「たけちゃん」(夫の名前)だらけで埋まっていて。びっくりして連絡したら、「骨折して起きられない」と言うんです。頭を打っていなかったのが幸いでしたけど、きっと必死で連絡してきたんだと思います。

 

「骨が折れて内臓にでも刺さったら困るから病院に行こう!」と言ったのですが、夫は「大丈夫だから様子を見る」と。結局、痛みがひどくて次の日、救急車で運ばれて病院へ。そのまま入院しました。