家族で飯豊山に登りご来光を見た日

ゴールデンボンバー
メンバーで金剛山に登ったことも

── ステキなエピソードですね。

 

喜矢武さん:山登りは家族でよく行きましたね。僕自身も自然の中を歩くのが楽しかったし、山の景色を見るのも好きでした。テントに泊まったり、山の中で食べるカップラーメンがやたらおいしかったり。楽しい思い出ばかりです。

 

ただ、中学生になると反抗期もあって、「なんで僕が怒られるんだ!」という気持ちが強くなっていました。実際、僕が悪かったんですけど。ちょうどそのころ、美術の時間に彫刻刀で左手をケガしてしまい、予定していた家族登山が中止になったんです。それからは自然と家族で山に行くことはなくなってしまいました。

 

── 中学生以降は、一度もご家族で山登りをされなかったんですか?

 

喜矢武さん:そのまま長いあいだ登らなかったのですが、僕が大学生になり、20歳くらいのときでしょうか。家族の誰かが「家族で登ろう」と声をかけました。向かったのは飯豊山です。父は年齢的に登山が難しくなってきていましたし、飯豊山は標高2000mを超える、簡単に登れる山ではありません。だからこそ、父が元気なうちにみんなで登っておきたいと話しました。

 

兄は都合がつかなかったので、父・母・妹・僕の4人で行きました。山頂近くの山小屋で1泊し、翌朝山頂を目指す予定だったのですが、父が足を痛めてしまって。父は山小屋で待機することになり、母と妹と僕の3人で山頂まで登りました。

 

── お父さんも残念でしたね。

 

喜矢武さん:山頂へ向かう道は左右が切り立った崖で、鎖をつたって進むような難所があります。僕はアドベンチャー気分でワクワクしていましたが、母と妹は悲鳴を上げながら必死に登っていました。

 

父と山頂までは行けませんでしたが、山頂付近でいっしょにご来光を見られたのはうれしかったです。飯豊山の山頂付近からの景色は本当に壮大で、雲海も見られました。父は特に何かを言ったわけではありませんが、あの日の登山は僕にとって大切な思い出になっています。

 

── お父さんは数年前に亡くなられたそうですが、2024年にもこの山を約20年ぶりに登ったとSNSに投稿されて話題になりました。お父さんの靴がぴったりだったので履いて登ったと書かれていたのが印象的でした。

 

喜矢武さん:約20年ぶりに兄と父の友人と行くことができました。父の靴が自分の靴のサイズとぴったりだったので履いて行ったのですが、古いし重いし硬いしで疲れました(笑)。飯豊山はやはり過酷でしたが、とても壮大な景色でした。