のたうち回るほど急にお腹が痛くなり、病院に行くと盲腸との診断。検査を進めるなかで、卵巣がんも発覚します。「社会福祉法人子供の家 ゆずりは」を運営する高橋亜美さんが突きつけられた現実。ところが、高橋さんに悲壮感はありません。底抜けのパワーというか逞しさに、勇気をもらうばかりのインタビューとなりました。

盲腸と尿路結石がわかった後に卵巣がんも発覚

── 高橋さんは2011年から虐待や貧困に直面し、生きづらさを抱えている人たちの支援をしてきました。ずっと走り続けてきた高橋さんですが、2025年、卵巣がんと診断されたそうです。どんな経緯で病気がわかったのでしょうか。

 

高橋さん:もともと私は病院が大嫌い。めったなことでは通院しません。あるとき、急にのたうちまわるほどおなかが痛くなって…。「さすがにこれはまずい」と、病院に行ってみると、盲腸と尿路結石と診断されました。

 

さらに診察や画像検査をしていくなかで偶然、卵巣にグレープフルーツ大の腫瘍が見つかったんです。もっと大きな病院で詳しく調べたところ、がん細胞が確認されて。医師から「子宮も卵巣も、リンパ節もすべて摘出が必要です」と言われたときは、本当に驚きました。まさに、あれよあれよという間のできごとでした。

 

── 突然の話で気持ちが追いつかなかったのではないでしょうか?

 

高橋さん:はい。「まさか私が…?」とびっくりしました。もちろん不安も大きかったです。一方で、「もしかしたら、ふだんの生活を見直すよう、体がサインを送ってくれたのかもしれない」とも思ったんです。

 

私は虐待を受けてきた人を支援する仕事をしています。何事にも全力投球で、ずっと走り続けてきました。周囲には「体には気をつけてね」と伝え続けていたし、自分の体も大切にしてきたつもりです。でも実際はムリを重ねていたのかもしれないと思って。入院中は人生の休養期間だととらえました。