左目が“義眼”であるということを公表しながら、アイドル活動をしている「you-show」の千葉みゆうさん。Xでの投稿が話題になると、賛否の声がたくさん届くようになったとか。それでも、SNSでの“義眼ネタ”を投稿し続ける理由とは──。
「義眼でアイドルやったらめっちゃおもしろくない!?」
── 眼球に腫瘍ができて、2歳からずっと義眼で生活しているとのこと。そんななかで、どうしてアイドルを目指したのでしょうか?
千葉さん:もともとアイドルがすごく好きで、モーニング娘。さんの動画などをよく見ていました。歌唱力が高くて魅せ方がカッコいい佐藤優樹(まさき)さんに憧れていて、歌詞に元気をもらったりして。そんなころ、ちょうど学生時代がコロナ禍と重なって、日常にたくさんの制限がかかるなかで「おもしろいことがしたい」と思ったんですね。それで「義眼だけどアイドルやったらめっちゃおもしろくない!?」と思って、目指し始めました。

── いざアイドルを始めてみて「おもしろいこと」はできていると感じますか?
千葉さん:そうですね、日々の活動はおもしろいことがたくさんあります。はじめから義眼ということは公表していたのですが、初期からのファンの人はそれをイジってくれたり(笑)。たとえば、最前列で見てる人に「目が合うとドキドキしません?」と話したら、「そもそも目合ってないから!」とツッコまれたりとか…。
── ファンの方と、すごく仲よしなんですね!
千葉さん:はい(笑)。こうしてイジってもらえると、義眼であることをひとつの個性として認めてもらっているように感じて、うれしいです。
── 信頼関係があるからこそですね。はじめから義眼であることを公表していたとのことですが、それはどうしてでしょうか?
千葉さん:そもそも、アイドルを始めた理由が、「義眼なのにアイドル」というのがおもしろいのではないかと思ったからなので、ひとつの武器として使っていけたらいいなと思っていました。なので、最初の衣装を作るときに、眼帯を作る案もあがったのですが、結果的にはつけずにやることになりました。
── しっかり武器を活かして活動していらっしゃいますね。お写真も拝見しましたが、もはや義眼だとはわからないくらい自然でかわいかったです。義眼にも、そういった「バレにくい」ようなものがあるのでしょうか?
千葉さん:バレにくい義眼を選んでいるというよりは、写真の撮り方をとにかく練習して、自然に見えるように努力しています。より深く研究をし始めたのはアイドルになってからですが、高校生くらいからは友だちと自撮りをしたり、プリクラを撮る機会もあったりして「なんか目線違くない!?」と思って。写りに納得がいかないことが増えて、研究するようになりました。
you-showのライブは静止画の撮影ができるのですが、ライブ中だと動いているので、止まった状態で写真を撮るのとは違って、義眼の目線をカメラに合わせるのが難しくて。ファンの人は何百枚も撮ってくださっていると思うのですが、表に出せる写真が少なくてちょっと申し訳ないと思うこともあります。なので、写真の撮り方や写り方はまだまだ研究し続けます!
── 今でも充分すてきですよ!
千葉さん:ありがとうございます(笑)。でも、もちろん写真の技術だけではなくて、義眼の微調整もしています。たとえば、全体を少し分厚くすることによって、目の開きが大きく見えるようにしたり、黒目部分をカラコンのような感じで大きくて、ほかの人から「目が合ってる」と感じやすいようにしたり。義眼を作ってくださる方と相談しながら、今が6代目くらいの義眼です。