ドラマや映画で活躍した岩佐真悠子さんは、コロナ禍で芸能界を引退し、現在は介護士として働いています。「ありのままの自分を受け入れてもらえる」と語る介護職の魅力についてお話を伺いました。

休みと睡眠時間を削って駆け抜けた日々

── 16歳で『ミスマガジン2023』のグランプリを受賞して芸能界デビューし、その後はドラマや映画、バラエティなどで活躍されました。当時の働き方を振り返ってみていかがですか。

 

岩佐さん:朝から晩まで働いて、1か月ほぼ休みがないようなときもありました。毎日、目の前の仕事をこなしていくだけで精一杯だったと思います。

 

岩佐真悠子さん
「かわいさが大渋滞」子猫を抱っこする岩佐真悠子さん

友達と遊びたい年齢でもあったので、少ない休みと睡眠時間を削って友人とカラオケに行ったり、飲みに行ったり。日々を駆け抜けていた感じがします。

 

── 特に印象に残っている作品はなんですか。

 

岩佐さん:ドラマ『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』ですね。出演者の方ともスタッフさんともすごく仲がよくて。みんなでひとつのものを作ろうという思いが強く、自分が送ってこられなかった学生生活の青春を味わえたような気がして思い出に残っています。みんなで次のシーンをどうするか話し合って練習することもありましたし、同世代が集まって毎日が学園祭のようで楽しかったです。

 

── 芸能界でどんなことを学んだと思いますか。

 

岩佐さん:いろんな仕事に携わって10代から貴重な経験をさせてもらったことで、ものすごく打たれ強くなったと思います。若いころは監督さんなどから叱られることが多くありましたが、挨拶をはじめ、人としての「基本のキ」から教えてもらったと思います。

 

今、介護の仕事をしているのですが、利用者さんのお話に耳を傾けるときに、喜怒哀楽にあった反応を状況に合わせてできているんじゃないかなと思います。そういう、状況に応じた瞬発力は身についているなと感じることが多いですね。