「もうお金がない」パチンコでの一発勝負

── そうなのですね。気持ちが折れそうになることはなかったのでしょうか。

 

ゆーびーむ☆さん:私自身は、めげそうになるときが少しありましたけど、夫は違いました。まったく悲壮感がないんですよ(笑)。むりやり明るくしているわけじゃなく、無邪気にその状況を受け入れている様子で。最初は、あまりの能天気ぶりにイラっとしたけれど、いつのまにかその明るさに救われる自分がいましたね。

 

もちろん、お金のことでケンカはたくさんしました。「いまあるお金をかき集めて家賃を払おう」と私が言うと、「このお金を元手にふやせば、家賃も払えておいしいものも食べられるんじゃない?」と返す夫。考え方が真逆なんですよ。

 

── 夫のりんすさんが言う「ふやす」というのは、どういう意味でしょう?

 

ゆーびーむ☆さん:じつは、結婚してからしばらくの間、夫婦でパチンコや競艇で生計を立てていた時期があったんです。ふたりで稼ぎ、それを生活費に充てる日々。危ない橋を渡っているのは百も承知でしたが、ほかにお金をふやす方法が見つからなかったんです。とはいえ、ギャンブルの世界に保証はありません。パチンコだったら、勝てそうな台の傾向を調べたり、新台のデータを見たり。夫婦で徹底的に研究しました。でも、負けが続いて「明日どうするの!?」と、口ゲンカになることがしょっちゅうでしたね。

 

ゆーびーむ
結婚式はしていないものの、番組内でウエディングフォトを撮影

── その間、本当にお金が底をつく崖っぷちな場面もあったのでは?

 

ゆーびーむ☆さん:ありましたね。本当にギリギリで、手元に残っていたのは1万円だけ。それをどう使うか、夜通しふたりで作戦会議して、どの店のどの台で一発逆転を狙うか、真剣に話し合いました。生活がかかっているから必死です。「これでダメだったら終わりだよね」って言って。

 

その結果、なんとかお金がふえてその月を乗りきることができたんです。これは本来はいい意味ではないんですが、ふたりにとって「失敗したらお金がゼロになる極限状態を一緒に乗り越えた」という成功体験になってしまって。それから同様のギリギリ状態に追い込まれても、戦友みたいな感覚で「まだ大丈夫!うちらならいけるっしょ!」「そうだよな!」と声をかけあうように。