背伸びしないでいい恋愛「安心感が生まれて」

── 幸せのハードルが低い、というのは?

 

ゆーびーむ☆さん:居酒屋でちょっとした半個室に通されるだけで「やばい、ここ最高や!」って、大喜び。ごくふつうの居酒屋ですよ(笑)。でも、まるですべてが初めての経験みたいに、いろんなことに感動するんです。根がとにかく純粋。そんな無邪気な姿を見ていると、こっちも幸せな気持ちになるんですよね。彼の「女っ気のなさ」も私にとっては魅力でした。私とつき合うまで20年近く彼女がいなかったらしく、周りからもいじられていたくらい。派手で遊んでいる人が苦手なので、ものすごく安心感がありました。

 

── ゆーびーむ☆さんにとって心癒される相手だったのですね。その安心感は、これまでの恋愛では感じられなかったものだったんですか?

 

ゆーびーむ☆さん:20代前半のころ、あるベンチャー企業の社長と3年ほどおつき合いしていたことがあるんです。彼は30歳くらいで年収何億円も稼ぐ成功者で、デートはいつも高級レストランで、移動はタクシーが当たり前。最初は「夢みたい」と浮かれていたけれど、だんだん背伸びをするのに疲れてきて。彼に合わせてブランドものを身に着けたり「歯科助手」と偽っていたりする自分も嫌で、「こんなの私じゃない」と思ってお別れしました。

 

そんな経験があったので、飾り気のない夫に惹かれたのかもしれません。告白も私からでした。けっこうグイグイとアタックしたのに煮えきらなくて、周りの芸人たちがおぜん立てしてくれて、ようやく交際にこぎつけたんです。

 

── そして、交際2年を経て、テレビ番組で「逆プロポーズ」されました。感極まって目が潤むゆーびーむ☆さんの姿、とてもかわいかったです。

 

ゆーびーむ☆さん:ありがとうございます(笑)。2023年の2月に『ぽかぽか』(フジテレビ)という番組の生放送で、サプライズで逆プロポーズしたんです。ノリと勢いの部分もありましたけど、彼がOKしてくれてすごく嬉しかったです。

 

放送後、会う人会う人に「おめでとう!」とご祝儀までいただいて。夫と同期の錦鯉の隆(渡辺隆)さんなんて、「ケンカになるといけないから」とふたりぶんのお祝儀を包んでくれて。幸せな余韻に浸りながら家路につきました。ところがその夜、わが家に激震が走りました。当時、彼と一緒に住んでいたのですが、ポストを開けたら、借金返済の督促状が届いていたんです。しかも2社から。「え、なにこれ…」と、思わず固まってしまいました。