家庭外の姿を知って、長女に尊敬の念を抱き

駒場はぐみ
はぐみさん13歳の誕生日にて

── はぐみさんが近くにいることで、次女自身が学ぶこともあるのですね。はぐみさんは車いすに乗っているため、小・中学校は学区外のエレベーターがついている学校に通っているとのこと。学校の教育環境や設備も整っているため、次女もはぐみさんと同じ学校に通っているそうですね。

 

夏希さん:そうなんです。同じ学校に通わせてよかったのは、はぐみが勉強を頑張っていることや、学級委員を任されている話を耳にするので「お姉ちゃん、外ではちゃんとやってるんだな」と尊敬の念を抱いているらしく、家の中だけではわからない姿も見せられてよかったなと思っています。また、学校まで大人の足で歩いて20分くらいかかるので、学校まで車で送迎をしていて、次女も「楽でいいな」と言ってるんですけど。

 

はぐみも自分が知っている情報を次女に共有したり、はぐみの化粧品を貸してあげたりしながら仲良くやってるようですね。

 

── 部活動に関してはいかがですか? 

 

夏希さん:はぐみは中学生になって吹奏楽部に入りたかったようですが、関節の拘縮があるし、筋力が弱くて楽器が持てないからと部活に入ることを諦めたんです。そのぶん勉強を頑張ろうね、となったんですけど。それもあってか、次女が部活や習い事をしたいと言ってきたら、もしかしたらはぐみがツラい思いをするんじゃないか…と勝手に想像してしまい、私から次女に積極的に習い事を進めることはしなかったんです。

 

でも、次女がバトントワリングという、金属製の棒を回したりしながら音楽に合わせて演技するスポーツがあるんですけど、それをやりたいと、初めて自分で言ってきたんです。次女には次女の人生を充実させてほしいと、まずは本人の希望通りやらせてみたら、すごく楽しそうでした。バトントワリングを始めたことで、私と次女との会話が増えましたし、今まで、はぐみ中心に家が回っていると思っていたかもしれないけど、次女にもちゃんと意識が向いているんだよ、ということを本人もわかってくれたと思います。

 

三女もどんどん成長していきますし、姉妹でうまくバランスが取れるといいなと思っています。