長女の将来的な自立に期待はしつつ、今の願いは

── 今後は、母としてどんなことをはぐみさんに願いますか?

 

夏希さん:今後を考えてもっと自立していくといいなと思っています。今は、私が家にいないと自分では冷蔵庫を開けないし、レンジも使わないんです。たとえば「冷蔵庫のものを温めて食べてね、パンを焼いて食べてね」と言ってもめんどくさいのか、お腹が空いていてもそのままで。

 

── 動くと疲れるからでしょうか?

 

夏希さん:筋力が弱いし疲れやすく、拘縮もあるから大変なんだと思います。でも、この先ひとり暮らしをすることがあるかもしれません。そのためにも、今ある筋力は維持して欲しいんです。家では車いすではなく、ローラーつきの椅子に座って室内を移動するのですが、歩く時間も増やしてほしいなと。

 

だから、以前は私がはぐみの髪の毛を結んでいましたが、今は20分かかっても自分で結んでもらっているんですよ。日常生活にリハビリを取り入れてる感じですね。ひとりで電車やバスなど交通公共機関に乗ることもあるだろうし、選択肢を増やすためにも、家でもできるような仕事が見つかるといいとも思っています。

 

これからもまだまだ課題は出てくると思いますが、はぐみも次女も三女も自分らしく、楽しく過ごしてくれることがいちばん。これからも家族で支え合いながら穏やかに過ごしていけたらと思っています。

 

取材・文/松永怜 写真提供/駒場夏希