「お金は子どもに使え」「母親失格」の声も

── 7年前と比べると劇的な変化だったと思うのですが、周りの反応で変化したことはありましたか?

 

いとみきさん:妊娠して地元に帰った当時は、未婚のシングルマザーということもあって腫れ物に触るみたいな空気感がありました。俳優を目指して上京したものの妊娠して未婚の母として帰ってきたので、近所の人から「好き勝手やらせてもらったのに、こんな状況で帰ってくるなんて。これから頑張らないとね」と言われたことがありました。向こうとしては励ましの言葉だったと思うのですがそう思われていることにショックを受けましたし、友達から「かわいそう」と言われることもあり、つらいなと感じていましたね。

 

でも、今は地域の方から「かっこいいね」「立派になったね」と言われるようになりました。もちろん見た目が変わったことの影響もあると思うのですが、それよりは、私が自分を大切にして、自信を持てるようになったからこそ、周りの反応も変わったんだと思うんです。以前、ある本で「自分が自分を扱うようにしか、人からは扱ってもらえない」という内容を読んだことがあるのですが、まさに自分をていねいに扱ったことで周りからの扱いもていねいになったのを実感しました。

 

── 垢抜けを始めた当初からライブ配信を続けていらっしゃいます。そちらでの反応はどうですか?

 

いとみきさん:ライブ配信は副業として産後半年くらいから育児と仕事のスキマ時間を活用して始めたんですが、最初のころに「自分を変えたいからファッションを勉強したい」と話したら、「そんなことに金を使うんじゃない、子どもに使え」「母親失格」というコメントをもらったことがありました。コメントする人の気持ちもわかるのですが、「母親は自分の理想の姿を求めてはいけないのかな」とすごく葛藤しましたね。

 

でも一方で、応援してくださる方もいたし、仕事として配信も確立していきたかったのでやめずに続けてきました。今はありがたいことに応援のコメントの方が多く、垢抜けの方法についての質問をもらうことも増えてきました。これからもみなさんの役に立つ発信をしていきたいです。