母親が外見を磨くことは悪いことじゃない

いとみき
モデルのヘイリー・ビーバーにあこがれ金髪にしていたときも

── お子さんは小学生になったそうですね。

 

いとみきさん:今は実家を出て息子とふたり暮らしをしています。息子は思ったことややりたいことを率直に言ってくれるので、いい関係が築けているのかなと思います。私も自分がやりたいと思うことをやっていますし、息子にもやりたいことを主体的に選んで欲しいので、息子の気持ちを尊重する方針でいます。ただ、やったことがないのに突然お皿を洗ってみたいとか、すごく高価なおもちゃを買いたいとか言われてドキドキすることもあるんですけど(笑)。そんな場合も頭からダメとは言わずに、どうしてそれがやりたいのか、なぜそれが欲しいのか、聞く姿勢を持って対話して、どうするか決めるようにしています。

 

── いとみきさん自身が幸せでいることで息子さんにいい影響が出ていると感じることはありますか?

 

いとみきさん:私の影響かどうかはわかりませんが、息子が人のことを否定することはあまりないように思います。

 

息子自身も好みがはっきりしていて服を選ぶのも好きなので、一緒に買い物に行くと楽しいです。ただ、私の買い物は退屈で早く終わらせたいみたいで「それ似合ってるから買えばいいじゃん」って適当にほめて早く終わらせようとしてきたりするんですけど(笑)。すごくママっ子で、お友達に「ママきれいだね」って言われるとうれしいみたいで私に教えてくれます。

 

── 親子仲がいいことが伝わります。いとみきさんは、以前は母親である自分がお金やコストをかけて外見を磨くことに罪悪感があったとおっしゃっていましたが今はどう感じていますか?

 

いとみきさん:今は、もしちょっとでも「きれいになりたい」って気持ちがあるならば母親が外見を磨くことは悪いことではなく、プラスだと思っています。私にとって、自分を磨く時間は育児や仕事で忙しい中で癒しの時間でもありますし、母親が自分を大事にして自信を持って生きることは家族の明るさにつながると感じています。

 

もちろんおしゃれや美容に興味がない方はほかのことでもいいと思うんですが、母親が自信にあふれていたら子どもも嬉しいし、子どもの自信にもなりますよね。親が挨拶しないのに子どもに「挨拶しなさい」って言っても無理なのと一緒で、親が体現している姿を見せていくのが大事なんだと思います。

 

取材・文/阿部祐子 写真提供/いとみき