人が頑張っている姿はすごいパワーになる
── 心に余裕がないときはつらいですよね…(苦笑)。最近までツアーで全国を飛び回っていたと思いますが、仕事と家庭を両立するためのルールはありますか?
AIさん:昔は完璧を求めていたこともありましたけど、最近はもっと力が抜けました。協力してくれる人との出会いも大きいですね。自分の人生、全部そうですけど、人に助けられてるんですよね。
子どもが小さいときは、ご近所さんにも助けられました。朝、チャリで2人を乗せて幼稚園に連れていくときに、「乗りたくない〜!」とグズられて。私が泣きそうな顔をしながら乗せようとしていたんでしょうね、近所の人が子どもをあやして助けてくれたりして。そうやって助けられるたびに、私自身、もう泣きそうでした。 ありがたすぎて。
そういうのってすごく自分にとっても勉強にもなるし、人って素晴らしいなと。「ひとりじゃないから」じゃないですけど。やさしい人たちがこの世の中にはたくさんいる、私をいっぱい救ってくれる、って。
── ご家族との生活において、特に大事にしている言葉は?
AIさん:「I Love You」は、必ず言葉にして伝えます。ちゃんと、手も握って。

── 旦那さんにも?
AIさん:旦那さんはたぶんもう、わかってますね、大人だから。最近は1周回って、かわいく見えてきました(笑)。昔とくらべると、すごく変わったと思います。たくさんケンカして、意見を言って何度もぶつかるたびにちょっとずつ変えようと努力してきましたよ。子どもたちのためだから。育児は待ったなしだから、「頑張ろう、お互いもうやるしかないよ」って(笑)。
ただ、とにかく「無理しすぎない」こと。これはすごく、大事かもしれないですね。無理しすぎて眉間にシワが寄るのはよくないから。この前、子どもを叱りながらふと鏡を見たら、ものすごい形相だったんですよ。だから、眉間にシワを寄せないように叱ったら、マヌケな顔になっちゃって、子どもに笑われて。
そんな感じで関われたらいいですよね。本当に子どもたちのおかげで、毎日が修行ですよ。我々お母さんたちは、寺の修行だって楽勝だと思います。何年もいろんなことに耐えてるから(笑)。
でもホントにね、世の中のママたちがみんな同じように頑張っていて。そう思うだけで、すごいパワーになっているなと思います。
取材・文/松崎愛香 写真提供/AI 取材協力/幻冬舎