画面越しでも人生を支えられると証明したい

葉一
高校生の悩み相談に答える交流会の様子

── 悩み相談の内容を見て、何か感じるところはありますか?

 

葉一さん:悩み相談に答えたり人を励ましたりするのは、やっぱり対面で同じ空気を共有している人からのほうが、圧倒的にエネルギーが伝わると思うんです。でも、いまの子たちはデジタルネイティブなので、画面越しでもそれができるようになったのを感じています。

 

そして、これは私のミッションでもあるんですけど、画面越しでも人を励まして悩み相談にのってあげられるという証明がしたいんです。私は相談を寄せてくれた子、YouTubeを見てくれている子の顔は知らないんですけど、それでもその子の人生を支えることができる、という証明がしたい。

 

もちろん、私の声が届けられない子もいっぱいいますが、画面越しで人を励ます私みたいなポジションの人が増えていけば、いまを生きる子どもたちを支えられる幅が広がりますよね。直接対面しない支え方もありなんだという考えは、保護者の方にはまだまだ伝わっていないし理解してもらえないことのほうが多いと感じています。だから自分の活動をもって証明したい気持ちが強いです。

 

── YouTubeの授業動画やラジオの悩み相談なら、どこに住んでいても見たり聞いたりできますよね。

 

葉一さん:海外の日本人学校に通っているお子さんからは、日本の授業がまとまっているのでよく見ています、という声をもらいます。高校受験するタイミングで帰国する方も多いので。

 

── 高校受験対策が手厚く、中学校の授業動画がいちばん多いですよね。

 

葉一さん:中学校の授業動画は主要5科目を撮っていて、それは意図的にやっています。下世話な話なんですけど、再生回数の多さを狙うなら、中学受験や大学受験対策のほうが数字は取れるんです。でも、日本に住む多くの学生にとっては、人生初受験が高校受験になりますし、そこで将来の方向性がある程度決まってくる子も多いのが現実。高校に入ってから後悔してほしくないので、中学校の授業内容を教える動画を手厚くしています。私自身も高校でその後の進路を決定するような出会いがありましたし、いじめに悩んでいた中学での人間関係をリセットすることができました。