異名はお見合いおばさん「去年は5組がゴールイン」
── 相談役が多かったということですが、これまでも数々のカップルを成立させる「お見合いおばさん」をされてきたそうですね。
橋爪さん:気づけば今までに100組以上のカップルを成立させています。なぜか私は、中学のころから周りに恋愛相談をされることが多くて。相談してくれるのならば解決したいと思うようになり、いろいろと知り合い同士を紹介していたんです。おととしは4組、去年は5組がゴールインしたかな。
── 100組以上!それはすごいですね。なにかコツがあるのでしょうか?
橋爪さん:私が知り合い同士を紹介するときによくやるのは、真逆のタイプのふたりを会わせること。たとえば段取りが上手なマネージャーの友人には、自分で決めることが苦手なタイプの人を紹介するんです。お互いに段取りを組むのが得意な者同士より、タイプが違うほうが、お互いの苦手な部分を補えて、うまくいくことが多い気がしています。
あとは紹介するときに「合わないと感じたら、私に悪いと思わずに断って大丈夫」ということを事前にしっかり伝えます。そうすると特に相談もなく、気づくといつの間にかおつき合いしていて、結婚報告をしてくれることが増えていきました。「紹介するね」と言ったときに「いつか」ではなく、すぐに行動に移せるフットワークの軽い友人ばかりだったのも、カップルがたくさん生まれたポイントだと思います。
── この経験はご自身が結婚相手を探すときにも活かされましたか?
橋爪さん:これまでたくさんの人を見てきたせいか、「人を見る力」は養われていたと思います。ちなみに夫は私とは真逆のタイプ。夫はものすごく真面目な人で、小中高校は皆勤賞で部活もサボったことなかったそうです。いっぽうで私は不良の時代もありましたから(笑)。ものごとに対する考え方も私が「20%しかない」と思うことを、「20%もある」と思うタイプで、自分にはできない考え方をできるところも素敵だと思っています。
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現在は2025年8月に生まれたお子さんを子育てながら、お笑い芸人としても活躍中の橋爪さん。しかし学生時代はお笑いではなくサッカーに夢中で、中学時代は群馬県1位、MVPも獲得するほどの名プレイヤーだったそう。強豪校に進学を果たすものの、靭帯断裂のけがによりサッカーの道を断たれ、その後は荒れた時期もあったそうです。そんなつらい時期を乗り越え、お笑いの道に進むことができたのは、暖かく見守ってくれた両親と、さだまさしさんの名曲のおかげだったそう。「恩人」とも言うさださんとは、芸人になってから対面を果たし、当時の思いを伝えることができたそうです。
取材・文/酒井明子 写真提供/橋爪ヨウコ