尿漏れを機に自分自身を労わるように
── エクササイズ以外で気をつけていることはありますか。
松丸さん:こまめにトイレに行くことを心がけています。子連れだとトイレに行くハードルが高いのでつい躊躇してしまうこともありましたが、必ずトイレに行くようにしたら、漏れなくなりましたし、突然の強い尿意も緩和されました。それ以降は、膀胱炎予防も兼ねて心がけています。
出産してしばらくは子ども中心の生活になっていたので、自分のことはつい後回しになってしまうことがありました。でも、尿トラブルをきっかけに自分自身の身体も労わるようになったことで、いまは健康にも留意しながら、穏やかに過ごせるようになりました。
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松丸さんが産後に抱えた悩みは尿漏れだけではありませんでした。夫の新田康仁さんは競輪選手として月の半分は地方でレースに参加しているため、その間はワンオペ状態。初めての育児で授乳もうまくいかず、自分を責めたことも。いとおしいわが子の命を守るプレッシャーと、産休中の孤独に襲われ、クローゼットの奥にスマホを投げ込んだことが幾度となくあったそうです。
うつのような状態から脱却できたのは、同時期に出産をした職場の後輩がきっかけでした。同じ悩みを持つもの同士で話をしたりするなかで、次第に心が楽になっていったそう。現在、息子さんは小学2年生。体力的にはだいぶラクになったそうですが、いまは勉強をうながすことに苦戦しているそうです。
取材・文/西谷友里加 写真提供/松丸友紀