小学2年生になった息子と俳句を披露し合う今

── 現在はお子さんも小学2年生になり、子育てはだいぶラクになりましたか。

 

松丸さん:成長して体力的にはラクになりましたが、いまは勉強をするようにうながすことに苦戦しています。大変なことの種類が変わっただけですね。この夏休みは、読書感想文や俳句をつくる宿題がありました。読書感想文は、どう思ったか息子に聞いて、それを全部紙に書き出して、まとめ方をアドバイスしました。

 

俳句に関しては、テレビ番組『プレバト!』に出演した際、俳句を披露した出演者のなかで、恥ずかしながら私が最下位だったので教える自信がなくて(苦笑)。先生のアドバイスを思い返しながら、息子と日常を過ごすなかで、お互いに俳句を披露し合っています。

 

── お子さんに寄り添いつつも、自分の力でできるようサポートされているのですね。

 

松丸さん:夫も私も、子どもには自分で考えて行動できる人になってほしいと思っています。「この年の子には難しいかな?」と思う言葉もあえて使って、意味を質問されたら辞書で調べるようにうながしたり。自分自身、言葉を使う職業なのもあって、自分の考えを子どもが言語化できるように接することが多いです。たとえば、息子が泣いていたら、気持ちがちょっと落ち着いたときに「あのときはどうして泣いたの?どんな気持ちだったの?」と質問して、彼自身が言葉にして気持ちを整理できるよう心がけています。その成果か、息子も最近は私に似て口が達者ですね。

 

また、子どもにはいろいろな経験をさせて、人生が豊かになってくれたらとも思っています。先日は家族で宮古島に旅行したのですが、ウミガメを見たり、シュノーケリングをしたり、夜は満天の星空を眺めたりしました。

 

── 松丸さんは2024年に20年勤めたテレビ東京を退社し、フリーランスに転身されました。お子さんのことを考えての決断だったそうですね。

 

松丸さん:仕事と家庭の両立で時間に追われ、心身共に限界を感じていたのもあり、5年ほど悩んだ末に決断しました。会社員のときは、仕事の後にお総菜を買うのが精一杯でしたが、いまは家族の健康のために取得した食育インストラクターの資格を活かして自炊に励んでいます。

 

── お子さんと過ごす時間も増えたのですね。ちなみにテレビ番組で披露される話題のモノマネの数々は、お子さんにも見せていますか。

 

松丸さん:はい(笑)。モノマネは家で猛特訓して臨んでいるので、息子が最初の視聴者です。最近は一緒にモノマネをして遊んでいて、『マツケンサンバ』の踊りも一緒に完コピしています。そんな楽しいひとときがあるから、そして紆余曲折もあったからこそ、日々明るい気持ちで向き合えています。

 

取材・文/西谷友里加 写真提供/松丸友紀